指導員技術再訓練の実施

2018年11月16日

2018年9月25日~29日、10月1日~5日、11月5日~9日、11月12日~16日

2018年9月下旬から11月中旬にかけて、4コース、計20日間にわたって、本年度の指導員技術再訓練(TOT:Training of Trainers)が実施されました。

職業訓練校の卒業生が産業界のニーズに応える人材として活躍するためには、訓練校の指導員の能力を強化し、学生へ実践的な教育訓練が行われることが重要な課題です。このため、当プロジェクトでは、標準訓練パッケージの実施のための指導員の能力強化、同パッケージの普及のための指導員訓練を実施していますが、TOTはその一環の重要な取組です。

当プロジェクトでは、本年度のTOTの実施に当たって、実施主体である労働職業訓練省(MLVT)のDGTVET/DQA(技術職業訓練総局・質の保証部)が一層主体性を発揮することを目指しながら、企画段階から実施期間中の運営に関与しました。その結果、昨年度は2コースで計10日間、パイロット訓練校1校(NPIC校)で実施されましたが、本年度は下記のとおり、コースを4回計20日間に拡充して内容面を改善するとともに、パイロット訓練校3校すべてで、これまで技術移転を行ってきた各校の指導員が講師となって実施されました。

(1)9月25日~29日、シーケンス制御及び電気保全(場所:PPI)
(2)10月1日~5日、PLCシステム(場所:NPIC)
(3)11月5日~9日、モーター制御(場所:NPIC)
(4)11月12日~16日、インバータ及びタッチパネル(場所:NTTI)

対象となったのは、MLVT傘下の職業訓練校のうち、パイロット3校のほか、プノンペン市内の訓練校、さらには地方の拠点訓練校5校(バッタンバン、シェムリアップ、カンポット、タケオ及びスヴァイリエン)の電気科指導員で、延べ38名が修了しました。

受講した指導員の実施内容への満足度は高かったものの、「学んだ内容を実際に教育訓練にいかすためには、機材の拡充が必要」(地方校の指導員)といった切実な声も寄せられました。

カンボジアでは秋が新学期の季節です。今回のTOTを受講した指導員がカンボジア各地の任地に戻り、再訓練の成果を実践して広めていくことが期待されます。当プロジェクトでは今後とも、MLVT及び職業訓練校をはじめとするカウンターパートのイニシアティブが発揮されるよう留意しながら、「カンボジアの、カンボジアによる、カンボジアのための」TVETの改善のサイクルが定着するよう支援していきます。

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シーケンス制御・電気保全の授業風景

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シーケンス制御の配線作業の様子

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PLCの授業風景(動作確認)

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PLCのプログラミングの様子

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ポンプを使用した給排水制御の授業風景

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モーター制御の配線作業

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インバータ実習装置の設定の様子

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タッチパネルの画面設計の様子