JEED、富士電機での本邦技術研修を実施

2019年12月24日

2019年10月21日~11月1日、12月10日~24日

カンボジアでは年7%前後の経済成長が続いていますが、電気は産業の基盤であり、同分野に精通した多くの人材を産業界へ輩出することについて職業訓練校への期待は大きいものがあります。実際に最も多くの学生が学んでいる専攻分野となっています。

当プロジェクトでは、対象分野の人材育成に強みを持つ組織に指導員研修を効果的に実施していただいています。このたび、本邦での技術研修を2本、約2年ぶりに実施しました。

本年10月からのJEED((独)高齢・障害・求職者雇用支援機構)青森での研修は、電動機・変圧器の特性について理解を深めることを目的として行われ、パイロット職業訓練校3校(NPIC/NTTI/PPI)から計4名の指導員が受講しました。東北職業能力開発大学校附属青森職業能力開発短期大学校では、変圧器・誘導電動機・直流機・同期機の特性・等価回路・特性実験・その考察等にかかる技術移転が実施され、また、原子燃料サイクル、風力発電、太陽光発電の施設見学およびステッピングモータ製造工場の見学も実施されました。研修員は研修最終日に、研修員が指導することになる標準モジュールパッケージのカリキュラムに研修で得た知識をどう活用するかという実践的なアクションプランを策定しました。

本年12月の富士電機でフィードバック制御に関する研修は、当地での訓練機材の開発に携わってこられた同社の能力開発センターにおいて行われ、パイロット校3校から計4名の指導員が受講しました。研修では、フィードバック制御による温度一定制御、ACサーボモータ制御、インバータ制御にかかる技術移転が実施され、また、富士電機東京工場を見学および5S・安全衛生の研修も実施されました。研修最終日には、東京とプノンペンを結んでテレビ会議を実施し、研修の成果とともに応用面の充実など課題を確認しました。

いずれもカンボジアからの研修員にとっては寒い季節の本邦研修となりましたが、関係者の皆さまにご支援いただいたおかげで集中して取り組むことができました。JEED、富士電機をはじめとする関係者の皆さまに感謝申し上げます。プロジェクトでは、研修員のカンボジア帰国後、訓練機材を用いた実践・応用面のフォローアップを行うなど、研修成果の定着・普及に取り組んでいきます。

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(JEED)開講式

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(JEED)変圧器の特性実験

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(JEED)誘導電動機の特性実験

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(JEED)直流機の特性実験

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(JEED)六ヶ所次世代エネルギーパーク見学

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(富士電機)インバータのパラメータ設定

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(富士電機)サーボモータのパラメータ設定

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(富士電機)フィードバック制御による温度制御

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(富士電機)研修生一同

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(富士電機)安全衛生