パイロット職業訓練校指導員のスキルテストを実施

2021年2月8日

2021年2月1日~8日

当プロジェクトでは、首都プノンペンのパイロット職業訓練校3校(NPIC/NTTI/PPI)を対象に、電気・ディプロマコースの実践的な訓練カリキュラムを開発し、実施を支援してきました。職業訓練校の指導員は、多くの学生へ知識・技術を的確に教える人材の要であり、当プロジェクトでは様々な研修の機会を提供しその能力強化に努めてきました。

2021年、5年半のプロジェクト活動が最終段階に入ったタイミングで、パイロット校の指導員の技術系科目の能力を客観的に把握するため、コアとなる9教科(PLCプログラミング、品質管理、インバータ、電気工事、空気圧制御、モータ制御、電気保全、アナログ回路、デジタル回路)のスキルテストを実施しました。スキルテストの課題作成および評価は、当プロジェクトの松本専門家(電気)がおこない、指導員が日頃教えている内容よりも更に高度な知識・技術が出題されました。

スキルテストの結果は、受検した延べ54名中43名(約8割)の指導員が合格水準を達成しました。不合格であった教科については、追加指導及び再テストを実施し、指導員の質の担保に努めました。同じ訓練校の同僚や他の訓練校の指導員仲間と机を並べて受検した個々の指導員にとっては、自らの強みや弱みに気づく機会となり、刺激となったようです。

また、受検した指導員には、当プロジェクト開始前と現在の自らの能力について、専門知識・技術について説明や訓練が実行できるかを4段階で自己評価をしてもらいました。結果は、スコア平均は開始前が1.8ポイントであったところ、現在は3.5ポイントとなり、全教科において大きく改善されたことが示唆されました。

スキルテストの課題や評価は、プロジェクトからパイロット職業訓練校へ提供することとしています。今後は、指導員の能力を定期的に把握する機会が定着し、職業訓練校内や職業訓練校間の指導員が学びあいによって切磋琢磨し、さらにレベルアップしていくことを期待しています。

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PLCのテスト風景

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インバータテストの評価風景

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電気工事のテスト風景

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空気圧制御のテスト風景

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アナログ回路テストの評価風景

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モータ制御(水位制御)テストの風景