プロジェクトの活動成果を開発ドナーへ紹介

2021年3月17日

カンボジアでは、JICAをはじめとする多くの国の開発ドナーや国際機関が、TVET(技術職業教育訓練)の分野の発展を支援しています。

プロジェクトでは当初、2021年3月に活動成果を対外的に公表する最終ワークショップ・技術セミナーを計画していましたが、コロナ禍の「2月20日事案」(同日プノンペンで発覚した市中感染を皮切りに、感染者数の急増、国内他地域への拡大が続いている事案)を受けて中止となりました。このため代わりに、当地のTVET分野で重要な役割を果たしている開発ドナーであるADB、ILO及びスイスの当地事務所へ、活動成果や活動を紹介した記事を共有することでPRをおこないました。特に電気分野での活動を行っているADBとはオンライン会議を開催し(JICAカンボジア事務所も参加)、それぞれの活動状況を共有し、今後の効果的な連携について意見を交換しました。

当地では、2018年からTVET分野に関する開発ドナーのフォーラム(TWG-TVET)が組織されています。今後、各国の開発協力機関や国際機関との情報共有が進み、カンボジアの同分野がさらに発展していくことを期待しています。

参考1

当プロジェクトの活動が紹介されたホームページは、下記のとおりです。

JICA

現地紙「プノンペン・ポスト」

参考2

上記開発ドナーの3機関・国のカンボジアにおける職業訓練分野への協力等の概要

ADB(アジア開発銀行)

カンボジアの職業訓練分野では長年にわたり、職業訓練校の施設インフラ整備や仕組みの構築など幅広い内容に取り組んでいます(フランスの開発ドナーAFDが一部協力)。2021年3月現在、2つの大規模なTVET関連プロジェクト(1)TVETSDP:Technical and Vocational Education and Training Sector Development Project/Program、2)S4C:Skills for Competitiveness)を実施しています。

ILO(国際労働機関)

2019年に創設100周年、カンボジアは加盟50周年を迎えました。
労働関係の法整備の支援、カンボジアの基幹産業のひとつである縫製業の職場が良好な労働条件を伴って発展することを目指すベター・ファクトリー・カンボジア(Better Factory Cambodia)などの活動に加えて、コロナ禍の下での社会的保護(social protection)の取組や、職業訓練分野の支援も実施しています。

スイス

同国はカンボジアにおいて、小児医療等の分野で重要な役割を果たしてきました。同国の現在の開発戦略の主要分野には、雇用と職業教育訓練が盛り込まれています。労働職業訓練省とともに、TWG-TVETの共同議長を務めています。

【画像】ADBとのオンライン会議の様子