設計能力(道路排水対策)向上に係る講習会を開催しました

2017年3月1日

2017年3月1日に、設計能力向上に係るケーススタディ活動の一環として、赤川専門家(道路設計/業務調整)が中心となって道路排水対策をテーマにした講習会を開催しました。
一般的に道路排水対策というと、道路やその周辺に降った雨水を道路脇に設ける側溝や道路下に設置する横断管を通して道路の下流側に流下させる方法をとります。東ティモール国の道路排水対策もこうした方法をとることが一般的です。ところが、当国を含む多くの開発途上国では、道路に集まってくる雨水の量を算定しないまま、サイズの小さい側溝や横断管を設置するケースが多いため、雨季になると道路の各所で横断管の呑み口や吐け口付近が損傷してしまいます。さらに、損傷後の復旧事業においても、排水計算に基づく十分な損傷要因の分析がなされないまま、対処療法的な対策が取られているため、繰り返し損傷するケースが後を絶ちません。
そこで、本プロジェクトでは設計能力向上に係るケーススタディを通して、適切な道路排水計算の手法をカウンターパートに技術移転します。本日の講習会では、南部地域の国道5号線において損傷した道路横断構造物を題材として、集水流域図の作成方法について実習形式の講義を行いました。
今後は、排水計算に必要な水文データを収集するとともに地形測量を実施して、流出解析や流下能力の計算方法について技術移転する予定です。

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講習会の状況

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講義の様子