【第12号】ブルトにおいてアセルダ社によるコメの買い取りがいよいよ開始!!

2017年7月6日

アセルダ社がブルトにおいて、現地農家が生産したコメの買い取りを開始しました。アセルダ社は、バウカウを拠点として農家から直接コメを買い取って、自社製品としてバウカウの小売店やディリのスーパーマーケット等で販売を行う唯一の民間企業です。

過去、アセルダ社はバウカウ近郊において農家から買い取るコメの品質や輸送及び安定的な供給の確保等に係る運営上の課題に直面していました。

一方、ブルトの農家は生産するコメの販売先を見つけるのに苦労し、現地にはコメの販売を取りまとめて行う農家組織もまだ存在していません。

さらに、ブルト灌漑施設の建設期間中、多くの農家はコメを生産しなかったため、その収入を得ることができませんでした。その結果、今作期のコメの生産のために雇用する日雇い労働者の給与の支払いに苦労した農家も少なからず存在しました。

このようにアセルダ社とブルトの農家双方にとって困難な状況下、プロジェクトはアセルダ社を対象に、圃場における籾の買い取り等の効果的な方法を導入することにより上記の運営上の課題を解決するための技術支援を開始しました。その結果、アセルダ社は本年7月よりブルトにおいて農家からコメの買い取りを開始しました。

ワイガエ村の農家であるグスマオ氏(35歳)は、日雇い労働者への給与支払いや多くの農家が共同で使用している脱穀機を使用するのに奮闘努力した結果、635kgのコメをアセルダ社に売ることができました。グスマオ氏は「2期作目にはさらに多くのコメを生産・販売して、お金を貯めて脱穀機を購入する予定ですが、今回得た収入は家の建て替え費用に使う予定です。」と嬉しそうに語ってくれました。

オスアラ村の農家であるグテレス氏(36歳)も「今回アセルダ社にコメを販売して、子供の教育費の支払いに充てることができてとても嬉しいです。」と語ってくれました。グテレス氏もまたアセルダ社が2期作目の収穫時にもコメの買い取りに来てくれることを信じて、引き続き多くのコメを生産する予定です。

アセルダ社の代表であるフレイタス氏は、運営上の課題解決のために技術支援を行うプロジェクトに感謝の気持ちを述べてくれました。またフレイタス氏は、「今後アセルダ社はブルトの農家から約200トンのコメを買い取る計画があるため、彼らには2期作目においてもブルトの灌漑施設を有効利用してコメの生産に励んでほしい。」と熱く語ってくれました。

今回アセルダ社にコメを販売した農家もまたプロジェクトが彼らとアセルダ社との仲介役を果たしてくれたことに感謝の言葉を述べてくれました。

プロジェクトは今後も引き続き農家とアセルダ社による国産米の生産と販売を支援して、できるだけ多くの農家がその恩恵を受けて生活を改善できるよう活動していく予定です。

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農家からコメを買い取る前に重量を測るアセルダ社のスタッフ。

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アセルダ社よりコメの支払いを受ける農家。

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脱穀作業を行う農家。

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アセルダ社にコメを販売する農家。