【第17号】チャクブ組合の国産米の顧客を密着レポート!!

2017年10月16日

東ティモールの人々の国産米に対する愛着は農業水産省内のチャクブ組合の販売店において国産米の売れ行きが好調であることからも明らかです。なかには国産米の在庫を心配して予め購入の予約をする人たちも出てきました。

チャクブ組合の販売店で国産米を購入する人たちは様々な場所から異なったニーズを持って買いに来てくれます。例えば、ある顧客は幼児の朝食用のお粥や主食として白米を、別の顧客は現地において心臓病や高血糖及び肥満に効果があると一般的に信じられている赤米や黒米を買いに来ます。

そして多くの顧客はチャクブ組合の販売店では新鮮で洗練された国産米を販売しているという理由で同店を訪れます。彼らによればチャクブ組合の国産米の魅力は、その新鮮さや香りのよさに加えて、小石等を取り除く必要がなく、すぐに調理ができることにあるそうです。

例えばディリ市内にあるテイクアウト専用のレストランのシェフであるセザール・ガイオ氏(34歳)は、チャクブ組合の国産米をレストランで使用しています。セザール氏によれば、以前はディリ市内の他のお店で国産米を購入していたのですが、小石が混ざっており、それらを取り除くのに多くの労力を費やす必要があったそうです。一方、チャクブ組合の国産米は洗練されていて適切に包装されており、その必要はないようです。

セザール氏は通常チャクブ組合の販売店で10キロの国産米を3、4袋、レストランの繁忙期には6袋購入します。また近い将来新たなレストランを構える計画があり、さらに多くの国産米を購入する必要があるため、「チャクブ組合には今後も質の高い国産米を販売して、私のような常連客にはぜひともその価格を値引きしてもらいたい。」と嬉しそうに語ってくれました。

一方ディリ在住のアンドラデ・シメネス氏(28歳)は、現在の体重と血糖値を維持するために赤米と黒米を購入しています。同氏によれば、以前は肥満で血糖値を調整するのが困難だったようですが、赤米と黒米を食べるようになってからは、体調もよくなったそうです。

また別の顧客であり、2児の母でもあるルシア・アラウジョ氏(32歳)は、「国産米でお粥を料理するようになってから、以前はそれ程食欲のなかった子供たちの食習慣が改善して、お粥を全て残さず食べるようになりました。私の子供たちのようにこの国全ての子供たちの栄養状態を改善できるよう、政府には学校給食でチャクブ組合の新鮮な国産米を使用してもらいたいです。」と熱心に説明してくれました。

このようにここ東ティモールでは国産米を好む人々が少なからず存在します。今後もプロジェクトと農業水産省は、できるだけ多くの東ティモールの人たちが国産米の本当の価値を認識して、彼ら自身で国産米を振興していけるように支援していく予定です。

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チャクブ組合の赤米と黒米を食べる東ティモール人。

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調理後の赤米(右奥)と黒米(手前右)。

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国産米のお粥を食べる現地の子供たち。

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ディリ市内のレストランで国産米を食べる現地の人たち。

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ディリ市内にあるセザール氏のレストランで調理されているチャクブ組合の国産米。

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同レストランの外観。