【第18号】プロジェクトはアセルダ社及びチャクブ組合と第1回目の会議を開催しました。

2017年10月19日

2017年10月6日、プロジェクトはアセルダ社及びチャクブ組合とともに第1回目の会議を開催しました。本会議の主な目的は、本年の1期作目における両機関による国産米の販売に係る経験や教訓を共有することでした。

本年の1期作目において、アセルダ社はプロジェクトサイトのブルトの農家からおよそ200トンの籾を購入するために十分なコメの買い取り予算を準備していましたが、多くの農家が生産したコメを自家消費用に廻した結果、47トンの籾しか買い取ることができませんでした。

一方、チャクブ組合は別のプロジェクトサイトであるマリアナIの農家からおよそ23トンの籾を購入しました。実際には、より多くの農家が同組合に籾を売りたかったのですが、買い取り予算が十分でなく、全ての籾を買い取ることができませんでした。

このような状況を踏まえ、プロジェクトが開催した第一回目の会議はアセルダ社とチャクブ組合の両機関がお互いの販売活動や教訓を共有して、将来国産米の販売分野において協力できるようになることを目的としました。

アセルダ社の代表であるフレイタス氏は、今回の会議でチャクブ組合と知り合うことができたことに対し、プロジェクトに感謝の気持ちを述べてくれました。今回、チャクブ組合との協力の可能性について話し合うことができたことは、国産米の供給に係る問題に直面して、マリアナIを含めた新たなコメの買い取り場所を探していたフレイタス氏にとって大きな収穫でした。また同氏はチャクブ組合との協力を今後具体化するための別の会議を開催するようプロジェクトに依頼しました。

チャクブ組合のディアマンティノ組合長は、「新しい農家組合であるチャクブ組合は、協力を望むいずれの組織も大歓迎です。アセルダ社は国産米の販売に係る多くの経験を有しているので、それらの経験をぜひとも学んで、信頼できるビジネスパートナーとして良好な関係を築いていきたいです。」と抱負を述べてくれました。

一方、農業水産省農業通商局長のフェルナンド氏は、「今回アセルダ社とチャクブ組合を招き、お互いの国産米の販売に係る経験や教訓及び協力の可能性について話し合うための会議を企画したプロジェクトには感謝したいです。国産米の振興には、両機関による国産米の販売への関与が重要であり、今後も引き続き両機関による国産米の販売が持続的に発展していけるよう支援していく予定です。また将来マリアナIの農家から籾の買い取りができるよう両機関が協力することについても歓迎です。」と語ってくれました。

また廣中進司プロジェクト専門家(農産物流通・販売)は、「チャクブ組合とアセルダ社は国産米の販売に関しては競争相手ですが、両機関ともに東ティモールの食糧安全保障に大きく貢献しています。そんな両機関がお互いを競争相手としてではなく、国産米の販売促進のパートナーとして協力することを望んでいます。今回の会議はそれを達成するための第一歩に過ぎず、今後とも同様の会議を開催していきたいです。」と説明してくれました。

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チャクブ組合のディアマンティノ組合長。

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アセルダ社のフレイタス代表。

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ディアマンティノ氏とフレイタス氏。

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会議の様子。