【第24号】マリアナの農家が収量調査を通じて比較栽培の結果を学びました。

2018年1月30日

昨年の2期作目にプロジェクトの支援により比較栽培を実施したマリアナの42の農家が、収量調査を通じて比較栽培の結果を学びました。全体的な調査結果として、条植の圃場の収穫量が乱雑植のものよりも大きく、水管理や除草を定期的に行った農家がより大きな収穫量を得ることができました。

比較栽培の収量調査の主な目的は、農家が実際に条植の効果による収穫量を知り、圃場の管理を行うことの重要性を学ぶことでした。

今回の収量調査に参加した農家の1人であるオドマウ村のマリア・ダ・コスタ氏(42歳)は、同調査の結果、0.017haの条植の圃場で47.8kgのコメを収穫し、0.015haの乱雑植の圃場で34kgのコメを収穫したことが判明しました。以前に化学肥料を使用していたマリア氏にとって、化学肥料を使用せずに条植だけで上記のコメを収穫できたことは大きな驚きでした。また同氏は、比較栽培を通じて、圃場の管理を適切に行うだけでコメの生産高を向上できることを学びました。そんなマリア氏は、今期4~5つの圃場で新たに条植えを行う予定です。

小田島成良プロジェクト専門家(稲作技術)は、「比較栽培は、農家が容易に条植えの効果を観察できるように意図的に小規模で行いました。農家が継続的に比較栽培の圃場を観察して、水管理や除草の効果を直接学んで欲しいです。また収量調査の結果についても直接観察して知ることにより、彼ら自身で条植や適切な圃場管理に取り組み始めることを期待しています。」と熱く語りました。

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生育してから30日後の比較栽培の圃場の様子。

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開花段階の圃場の様子。

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ライフン村の比較栽培の圃場を観察するアマロ農業園芸普及局長と小田島専門家。

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ライフン村の比較栽培の圃場で収穫作業を行う農家。

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収量調査の様子。

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収量調査を行うモニタリングスタッフ。