【第33号】マリアナIIにおいてもチャクブ組合によるコメの買い取りがいよいよ開始!!

2018年4月20日

マリアナIにおけるコメの収穫が今後1ヵ月の間に行われる一方で、チャクブ組合は国産米の在庫を補充するためにマリアナIに隣接するマリアナIIにおいてもコメの買い取りを開始しました。マリアナIIの農家は、雨水に大きく依存した天水農業を行っているため、マリアナIの農家よりも少し早い時期に圃場を準備して収穫を行います。チャクブ組合にとって、マリアナIIの農家からコメを買い取ることにより在庫を確保して、継続的に顧客の需要に答えることは有益である一方、マリアナIIの農家にとっても生産したコメで現金収入が得られる点で魅力的です。

チャクブ組合は、現在ディリ市内の農業水産省内における販売用及び5月下旬よりディリ市内の4店舗のレストランと1ホテルへの販売用として合計15.5トンのコメの仕入れが必要です。

チャクブ組合の倉庫マネージャーであるジョアオ・バレト氏(36歳)は、「チャクブ組合は顧客からの信頼を得るためにも定期的にコメの在庫を確保する必要があります。そのため在庫の補充は早期に解決すべき課題のひとつです。」と語りました。さらにジョアオ氏は、「マリアナIIの農家からのコメの買い取りは、彼らとの信頼関係の構築に寄与し、今後もマリアナIで十分なコメを買い取れなかった場合に必要です。」と述べました。

廣中進司プロジェクト専門家(農産物流通・販売)は、「プロジェクトの目標は農家の所得向上であるため、チャクブ組合に対してできるだけ多くの農家が平等にコメを販売することができるよう、チャクブ組合による1農家あたり1トンのコメの購入をお願いしています。またディリ市内のレストランやホテル等の新たな顧客から信頼されるためには、圃場でのコメの買い取りやコメの水分測定及び流通・販売システムの構築等に取り組むことによりコメの高い品質を確保する必要があります。」と語りました。

マリアナIIにあるホルサ村の農家であるコンスタンティナ・マルティンス氏は、チャクブ組合に初めてコメを買い取ってもらい非常に嬉しそうな様子でした。コンスタンティナ氏は、「私は年に1回だけコメを栽培しているので、今回は生産した半分の量だけチャクブ組合に買い取ってもらい、残りの半分は自家消費用に来年の作期まで保存する予定です。来年も収穫がよければぜひともチャクブ組合にコメを買い取りに来てもらいたいです。」と述べました。またチャクブ組合にコメを売った別の農家のエリジオ・ロペス氏(35歳)は、「チャクブ組合が来年もコメの買い取りに来てくれるのであれば、より多くのコメを生産したいです。」と熱心に語りました。

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収穫最中のマリアナIIの農家。

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農家を訪問中のチャクブ組合とプロジェクトスタッフ。

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籾を買い取り場所まで運搬するマリアナIIの農家。

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籾の重量を測定するチャクブ組合の人々。

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チャクブ組合からコメの販売代金を受け取るマリアナIIの農家。

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チャクブ組合からコメの販売代金を受け取るマリアナIIの農家。