【第34号】プロジェクトがアセルダ社とマリアナIIの農家との協力を支援!!

2018年5月4日

東ティモールでコメ流通を扱う民間企業のアセルダ社は現在ディリやバウカウのスーパーマーケットや個人商店に供給するコメの在庫不足に直面しています。通常、コメの輸送コストを抑えるためにアセルダ社はバウカウ近辺でコメの買い取りを行いますが、同地域では今年の1期作目が6月から行われるため、同社は他の地域でコメの買い取りを行わなければなりませんでした。他方、マリアナIIにおいては1期作目の収穫がすでに始まっており、農家はコメの買い取り業者を見つけるのに苦労していました。このような状況下、プロジェクトはアセルダ社がマリアナIIの農家からコメの買い取りを行うことができるよう支援しました。

アセルダ社の代表であるフレイタス氏は、コメの買い付けが困難な時にマリアナIIの農家を紹介してくれたプロジェクトに感謝しました。同氏は、「バウカウからマリアナへは長距離で、高い輸送コストがかかってしまいますが、マリアナには我が社にコメを売りたい多くの農家がいることを知ることができてよかったです。今後アセルダ社はディリ市内のレストランにもコメの販売を開始するので、近い将来さらに多くのコメを買い取りにマリアナに戻りたいです。」と語りました。

マリアナIIのメモ村の農家であるエウゲビオ・ドス・サントス氏(52歳)は、コメの買い取り業者が来るのを長い間待っていたそうです。そのため、プロジェクトからアセルダ社がコメの買い取りのため同地域を訪れることを聞いてすぐに、2,390.5kgのコメの全てを同社に買い取ってもらえるように収穫作業を早く終えたそうです。また別の農家のキャンディダ・ペレイラ氏(58歳)は、今回2トンのコメをアセルダ社に売って、即座に現金収入を得ることができてとても嬉しそうな様子でした。キャンディダ氏は、「私のコメは新鮮なこと保証つきです。アセルダ社が再びコメの買い取りにきてくれるのであれば、現在収穫中のコメもぜひ買い取ってもらいたいです。」と述べました。

廣中進司プロジェクト専門家(農産物流通・販売)は、「アセルダ社にマリアナIIの農家を紹介することにより、アセルダ社がコメの在庫不足の問題を解決し、農家がコメの販売により現金収入を得て、日々の生活を改善できることは素晴らしいことです。」と語りました。

今回のマリアナIIでの初の買取にて、アセルダ社はおよそ9トンのコメを農家から買い取り、合計3,600ドルを支払いました。そのうち半分のコメは在庫補充に、残りの半分のコメは今月末にディリ市内のレストランを対象に行う予定のコメの販売促進活動に使用するそうです。

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マリアナIIでコメの買い取りを行うアセルダ社

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マリアナIIでコメの買い取りを行うアセルダ社

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農家にコメの買い取り代金を支払うアセルダ社のスタッフ

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農家にコメの買い取り代金を支払うアセルダ社のスタッフ

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アセルダ社へのコメの販売によって現金収入を得た農家

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アセルダ社へのコメの販売による現金収入を得た農家