【第35号】ブルトの農家に脱穀機8台を供与!!

2018年5月18日

昨年、ブルトの多くの農家はコメを収穫してから脱穀機を探して使用するのに苦労しました。そのため、脱穀機を借りて使用することができるまでの2週間以上もの間、収穫した籾を圃場に放置する農家が多く見受けられました。その結果、長期間にわたる直射日光や継続的な降雨による悪影響を受けて籾の品質が低下する問題が生じました。また脱穀機の不足により脱穀することができず、アセルダ社へ早期に籾を販売することができないといった課題が浮き彫りとなりました。これらの問題の解決を支援し、農家が収穫後すぐに脱穀機を使用できるようにするために、プロジェクトは農業水産省を通じて、合計8台の脱穀機を農業水産省の農業通商局によって設立されたラレイアとベマッセの両農家組合に供与しました。

農業水産省のオデテ農業総局長は、脱穀機の供与式典において、農家がコメの生産を増加して、コメの販売を促進するための支援を行うプロジェクトに感謝の言葉を述べました。さらにオデテ氏は、ブルトのラレイア及びベマッセの両農家組合に対して、全ての農家のために責任感を持って脱穀機を使用し、今後は政府に依存することなく生産を増加して収入を向上させ、近い将来彼ら自身で脱穀機を購入できるようになることを目指すよう要請しました。

JICA東ティモール事務所の永石雅史所長は国産米を振興する農業水産省及びプロジェクトに感謝の言葉を述べた後、コメの生産から流通・販売に至るバリューチェーンの構築にはプロジェクト、農業水産省及び商工省による相互の連携が重要であることを説明しました。また永石所長は、今回の脱穀機の供与により、農家が時間を節約してコメの生産性を高めることができるようになることを切望しました。

一方で、同式典において脱穀機の使用に係る規則が農家組合のメンバーに公表された後、ラレイアとベマッセの両農家組合の代表者は、今年の6月頃から始まるコメの収穫に今回供与された真新しい脱穀機を使用することが待ち遠しい様子で、脱穀機を提供したプロジェクトに感謝の気持ちを述べました。

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脱穀機の供与式の様子。

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脱穀機を眺める農業水産省オデテ農業総局長、農業通商局フェルナンド局長及び永石所長。

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農業水産省スタッフから脱穀機の使用説明書を受け取る農家組合の代表者。

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農家に供与された脱穀機。

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脱穀機を試用する永石所長。