競争的研究資金獲得への取り組み

2021年4月30日

E-JUSTは、研究志向大学としてエジプトでトップの研究大学になるべく、教員、研究者は研究・教育に日夜、取り組んでいます。トップレベルの研究を遂行するには、先端の設備、機械器具、材料、消耗品、更に研究補助者を雇用するための費用が必要となります。このため、各研究者自身が必要な研究費を外部機関から獲得し、研究を強力に推進することが期待されています。日本の科研費(科学研究費助成事業)、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と同じように、エジプト政府として研究費を提供する機関がいくつかあり、教員はこれらに応募して、厳しい審査を経て競争的資金を獲得することが一般的です。例えばSTDF(科学技術開発基金)やASRT(科学研究技術アカデミー)が資金提供する機関となっています。また海外、主に欧州のプロジュクトにもエジプトから応募できる基金や、民間企業から特定のプロジェクトを受託し研究資金を受ける仕組みもあります。E-JUSTでは、これらの外部資金をより多く獲得し、研究を加速化するしくみとして、2018年にミリオンネアクラブが設置されました。1百万ポンド(日本円で約700万円)以上の外部資金を獲得した教員を、メンバとして認定し、個人に報酬金を出す仕組みです。2018年度に7名、2019年度に3名、2020年度に12名、2021年は4月までに4名がメンバに認定されています。2018年度以来、現在までにEJUST教員は約70件の外部資金を獲得しており、その内26件が1百万ポンド以上のプロジェクトとなっています。ミリオンネアクラブの会員になった際には、大学の内外に、広くプロジェクトの研究内容を紹介する公開講演会を開催しています。

EJUST教員の外部資金の獲得件数と金額が2018年以来、大きく増加しており、ミリオンネアクラブの発足がきっかけにもなったと言えます。なお、こうした仕組みはエジプトの大学ではユニークであり、エジプトの英字新聞であるEgyptian Gazetteの2021年3月28日付けの記事として取り上げられています。

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Mohamed Sayed先生への授与

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ミリオンネアクラブのメンバ認定書