プロジェクトの実施機関の紹介(ガーナ)−野口記念医学研究所とガーナ・ヘルス・サービス−

2017年8月24日

伝記などを通して野口英世博士の黄熱病の研究者としての功績、また博士ご自身が黄熱病のためガーナで生涯を閉じられたことは多くの人に知られています。今年(2017年)は野口英世博士のガーナ到着から90周年となるため、大きなイベントも企画されています。

この野口英世博士の貢献(感染症の研究)を引き継ぐ研究機関として、日本政府は1979年に野口記念医学研究所(野口研)を設立し、現在では西アフリカの感染症研究を牽引する研究所になっています。

当該プロジェクトでは、この野口研のウイルス学部、細菌学部と協力をしながら、次世代感染症対策の基盤構築を目指すとともに、ガーナのサーベイランス強化に向け、保健行政執行機関であるガーナ・ヘルス・サービス(GHS)と協力して進めています。

GHSの疾病サーベイランス課では、各州の保健医療施設から疾病情報を集め、毎月関係機関、施設に疾病会報を送付するとともに、データを分析することで感染症の流行の特定、予防のための活動や緊急支援を行っています。

当該プロジェクトにより疾病サーベイランス課と野口研が連携することで、早期の感染症流行把握や未知の感染症の特定などにつながる体制の構築が期待されています。また、将来的にはGHSの管轄にある国立公衆衛生リファレンス研究所と野口研の連携協力により緻密なサーベイランス体制がさらに確立されることを目指しています。

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野口研玄関にある野口英世博士のレリーフ(シンボル)