仲間と共に-被災地の女性たちに笑顔あふれる-バラロア地区食品販売活動を通じた生計回復・コミュニティ強化支援

2019年7月17日

パル市バラロア地区では、地震に伴う大規模な地滑りが発生し、約800人の方々が泥流に呑まれるなどして命を失いました。また多くの住民が家屋ごと財産を失い、2019年6月時点で700世帯の人々が避難キャンプでの生活を余儀なくされています。

プロジェクトでは、この避難キャンプに暮らす被災者の生計回復支援を目的として、お菓子・料理などの食品販売の活動再開を支援しています。

このキャンプでは、被災前から食品調理や菓子・料理販売の経験がある住民が中心となって、新たに食品販売のためのグループが作られました。プロジェクトでは、これらのグループに対し、震災で損失した調理用具や店舗開設に必要な機材を支援することで、地域の伝統料理である〝地鶏のココナッツミルク煮込み“や、”揚げ菓子・生菓子“の販売、”ココナッツ油“の製造販売活動の再開を後押しするとともに、安定したグループ販売活動のための会計管理の研修等を実施しています。

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子供たちと一緒に「頑張ろう、中部スラウェシ!」のポーズ。

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出店者の避難キャンプ在住の女性グループのメンバーです。

販売のためのスペースは、バラロア地区長の「被災住民グループが販売する料理をたのしみながら、近隣住民が交流する場を設けたい」というアイデアに基づき、地区役場前の広場に設けられました。

オープン初日の5月15日には、パル市商工局と協力して、盛大にオープニングイベントが執り行われ、地元のテレビ局や新聞社も取材に訪れました。

会場は近所の住民・地元の大学生・政府職員など多くの人でにぎわい、用意された料理やお菓子も完売するなど、大盛況となりました。

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販売スペースのバナー。復興への願いが込められています。

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出店者のグループは、当日朝から販売準備をしていました。

イベントにも参加したグループメンバーのハスニさんは「震災ですべてを失ってしまったけれど、仲間と協力して生活を建て直していきたい」と話していました。

風船やカラーテープで会場をきれいに飾りつけてくれた近隣住民のみなさんや子供たちも、楽しみながら準備することで、長引く避難生活によるストレスが少し軽くなったと話してくれました。

プロジェクトでは今後も、被災地域の生計回復支援を続けていきます。

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美味しい食事にみんな笑顔です。

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当日会場は用意したテーブル、椅子が満席になる大盛況でした。