第6回HSR2020でインドネシア母子健康手帳について研究発表が行われました

2020年11月9日

2020年11月8日から12日にかけてドバイ主催で行われたオンラインHSR2020(Sixth Global Symposium on Health Systems Research)の中で、母子のための家庭用保健記録をテーマにしたサテライトセッションに、インドネシア保健省国立衛生研究所からDr. Suparumiが登壇し、インドネシアの母子健康手帳について発表・議論する機会を得ました。

尾崎敬子国際協力専門員と共にプロジェクトはDr. Suparumiの発表準備を支援し、当日のサテライトセッションでは、インドネシア母子健康手帳全国展開における地方での不平等をテーマに、Dr. Suparumiにより発表が行われました。研究結果から、インドネシアでは母子健康手帳を持っていない妊婦が25%もいること、地方と都市部での母子健康手帳所持率の差異が大きいという現状が指摘されました。そのため、地方自治体における母子健康手帳の力強いコミットメントの必要性や母子健康手帳を活用したアウトリーチ活動の強化、また、母子健康手帳のモニタリング強化を通じて母子保健サービスの効果的な計画立案を促進することの重要性を発信しました。

議論では母子健康手帳電子化、母子のための家庭用保健記録と保健医療情報システムへの統合、国の政策への家庭用保健記録の統合などについて取り上げられ活発な議論が行われました。

今後、プロジェクトでもこの研究で得られた提言を生かして、母子健康手帳のさらなる活用を目指し、支援していく予定です。

【画像】母子のための家庭用保健記録をテーマにしたサテライトセッション登壇者