母子健康手帳のオンライン国際研修(Knowledge Sharing Programme)を開催

2020年11月18日

2020年11月17日・18日

プロジェクトは2020年11月17日、18日の2日間、母子健康手帳の国際研修(Knowledge Sharing Programme)を開催しました。2007年以降、JICAと保健省は毎年母子健康手帳の国際研修を開催しており、12回目となる今年は新型コロナウィルス感染症のため、初めてのオンライン形式での国際研修となりました。

インドネシア政府も本研修を南南・三角協力の主要な活動と位置付けており、国家官房、外務省、国家開発企画庁からも準備や実施への力強い協力がありました。

テーマは「コロナ禍での母子健康手帳活用の経験と教訓の共有」でした。オンラインで開催されたため参加国が増加し、海外からは、アフガニスタン、カンボジア、ケニア、タイ、タジキスタン、東ティモール、ベトナム、ミャンマー、ラオスの9カ国から合計36名が参加しました。その他、インドネシア国内の母子保健の中核拠点(COE)である、中部ジャワ州、西スマトラ州、ジョグジャカルタ特別州、西ヌサ・トゥンガラ州、北スラウェシ州からの参加、UNFPAやWHO、UNFPAなどの国際機関、NGO団体もオブザーバーとして参加しました。

この2日間の研修では、インドネシアを含めた10か国によるコロナ禍での母子健康手帳を通じた取り組み、母子保健の課題や現在実施している対策の発表が行われ、質疑応答では各国で実施されている母子健康手帳の活用の工夫やコロナ対策について活発な議論が行われました。他国のコロナ禍での母子健康手帳を通じた活動を学び、国別、地域別のアクションプランを作成しました。

研修の最後のプログラムでは、JICA本部の尾崎敬子国際協力専門員より提出されたアクションプランを基に、コロナ禍で母子保健サービスを維持するための母子健康手帳の戦略的な活用にむけての総括がありました。

国際研修終了後に参加者から提出されたアンケート結果からは、約95%の参加者が国際研修を通じて自身の目標を達成することができた、また、約91%の参加者が本国際研修への参加を通じて知識の向上へ繋がったと回答しました。参加者からは、「コロナ禍において、他国がどのようにして母子健康手帳を活用しているのかを学ぶことができた」、「コロナ禍においても母子健康手帳は母子継続ケアのための有効なツールであることを確認できた」という意見を聞くことができました。

初めてのオンライン形式での国際研修でしたが、今後実施予定の評価会を通じて、研修全体の振り返りや各国や各地域のアクションプランをどのようにフォローアップするか等の議論を行い、来年の国際研修に繋げる予定です。

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開会式でのインドネシア保健省公衆衛生総局長によるスピーチ

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開会式でのJICAインドネシア事務所高樋氏によるスピーチ

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尾崎国際協力専門員による総括