低体重出生や早産の赤ちゃんのためのリトルベビーハンドブック(試行版)が完成しました

2021年7月27日

プロジェクトでは4つの成果のうちの1つである「妊産婦および新生児の継続ケア向上のためのモデルが開発される」に向けてインドネシア保健省と共に、リトルベビーハンドブック(Little Baby Handbook:LBH)の開発に取り組んできました。2021年7月に同ハンドブックの試行版が完成しました。今後、インドネシア保健省による承認並びに大臣令が交付される予定です。また、パイロット地域での試用期間を経て、全国に普及される予定です。

同ハンドブックは、出生体重2,500グラム未満、または出生身長45センチメートル未満、または妊娠週数が37週未満で生まれた赤ちゃんをお持ちの保護者の育児を支援することを目的とした低出生体重児また早産児向けの冊子で、正期出生体重児を対象としている既存の母子健康手帳を補完するものです。

リトルベビーの発育や発達に必要な、子育てや家庭でのケアに関する情報提供などを通じて、保護者が不安を軽減し、医療従事者や家族と子供の成長の喜びを共有できるよう支援することを意図しています。

今回、プロジェクトがローカルコンサルタント及びインドネシア保健省と協働して作成したインドネシアで初めてとなるリトルベビーハンドブックは、総34ページの冊子であり、本冊子の使い方、出生や成長の記録、修正月齢の計算の仕方、リトルベビーに必要なケア、カンガルーケアや母乳栄養の重要性と方法、子どもの発育発達の記録、医療従事者による問診記録などから構成されています。

インドネシアでは出生体重2,500グラム未満の低出生体重児の割合が4~6%(2018年Riskesdas調査)との報告もあり、低出生体重児のケアの質の向上や発達に問題のある乳幼児への早期介入、家族への支援の強化が重要となっています。

インドネシアではCOVID-19の感染終息の見通しは未だ立っておりませんが、今後、プロジェクトでは感染予防に配慮しつつ、パイロット地域を対象に基礎データの収集やLBH普及のための研修の実施、仕組み作りなどに取り組んで行きます。

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インドネシア語版リトルベビーハンドブック表紙

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最後のページ:赤ちゃんためのマッサージ方法

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22ページ:リトルベビーの危険サイン、して良い事としてはいけない事