モバイルクリニック(移動式診療車)が完成しました

2017年4月6日

本プロジェクトでは、医療機関へのアクセスが難しい遠隔地域を中心に、保健サービスのアクセスを高めるために、移動式診療車である「モバイルクリニック」を導入する計画です。同クリニックでは、主に基礎的なリプロダクティブヘルスサービスである、産前健診、産後健診、乳幼児健診、子供の予防接種などが提供される予定です。さらに、遠隔地におけるヘルスプロモーション活動の拠点としての活用も期待されています。

1年次の2016年11月に、その主要な仕様やデザインが決定され、クリニックボックスと呼ばれる診療室の部分の製造が着手されました。そして2017年2月にボックスの内部がほぼ完成しました。同3月には、若干の仕様の変更修正や医療機材の整備等も完了しました。

モバイルボックス内には大人および子供用の身長体重計、診察ベッド、薬品庫、ワクチン用冷蔵庫、洗面台、トイレを備え、6時間可動のジェネレータも整備されています。また、地域での活動を想定し、張り出し式のテントも備わっており、受付、待合室と活用されるほかに、車外での健康教室の場所としての利用も検討しています。

2017年3月末に行われたプロジェクトチームによる確認検査では、基礎的なリプロダクティブヘルスサービスや地域保健活動に必要な機材が全て揃い、稼働準備が整っていることを確認しました。このモバイルクリニックが、ヨルダン北部の遠隔地を巡回し、シリア難民も含めたすべての住民に直接リプロダクティブヘルスサービス提供するとともに、村落保健センターの利用も促し、サービスが必要な人々すべてが必要なサービスにアクセスできるようになることを願っています。

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モバイルクリニック全容

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手すり付ステップと後方非常用出口

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モバイルクリニック室内を確認するプロジェクトチーム

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ジェネレータの動作テスト中