ケニア共和国(以下「ケニア」)では、農業生産労働のうち女性はその70%を担っている。また、農業・畜産・水産省(以下、MALF)によれば、ケニアの小規模農民の69%が女性であり、小規模農業における労働力の80%は女性が担っているという報告もみられる。このように、小規模農家において、女性は重要な役割を担っているにもかかわらず、女性農民の生産性は、土地、農業資材、農業技術、マーケット等への限定的なアクセスに起因して、男性農民と比較した場合2〜3割程度も低いと見積もられている 。2010年〜2012年に世界銀行によりケニア全国の2,500世帯を対象に実施された調査でも、男性農民に比べて、女性農民の普及…