ケニアにおける新型コロナウイルス感染症対策のための緊急支援-水道事業体へ浄水用薬品を提供-

2020年7月9日

JICAは、ケニアにおける新型コロナウイルス感染症への対策として、水衛生灌漑省の要請を受けて、技術協力事業「無収水削減能力向上プロジェクト」において対象とする9つの水道事業体(注1)へ、3か月分の塩素などの浄水用薬品(総額4,500万円相当)の調達を開始、本日その一部である薬品を引き渡しました。この支援により、9つの水道事業体が給水する約220万人への裨益が期待されます。

薬品の引き渡し式では、水衛生灌漑省のジョセフ・イルング次官が、「日本はケニアの発展において重要なサポーターであり、緊急時の被害を最小限にとどめるため常に支援を提供してくださることに感謝しています」と謝意を表すとともに、「国際社会の協力を通じて、ケニア政府は国内の水道事業体を支援し、安全な水を継続して住民に供給していきたい」と述べました。

引き渡し式では、浄水用薬品とともに、水道事業体を対象とした新型コロナウイルス感染症対策のパンフレット(注2)を配布し、安全な水の重要性と浄水場で働く従事者の感染予防対策の強化に向けて、出席者一同の認識の共有が図られました。

安全な水へのアクセスは、新型コロナウイルス感染症を予防するうえで重要な意義を持つとともに、人間の基本的人権の一つとされています。JICAは技術協力事業「無収水削減能力向上プロジェクト」を通じて、今後も持続可能な水供給の実現に向けて取り組んでまいります。

(注1)プロジェクトの対象事業体:エルドレッド、キスム、ニャフルル、ナクル、ルイルジュジャ、メルー、エンブ、マボコ、キリフィ・メリアカニ

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水衛生灌漑省にて薬品を積んだトラックを見送る様子

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水道事業体に引き渡される薬品(塩素、凝集剤)

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トラックに積載されている凝集剤と、水衛生灌漑省次官および関係者(写真左)、ケニア事務所小森所長(写真右)