4.プロジェクト活動の解説(成果3)

2018年11月22日

MaWaSU2の4つの活動(成果)のうち、今回は成果3について紹介します。

成果3の正式な文面は以下のように記載されています。

(成果3)
水道事業に必要な技術基準が作成される。

(指標)
3a.3つ以上の水道公社が、承認された技術基準に従い設計・施工・運転管理等を実施し、関連図書に反映される。
3b.承認された技術基準に関する情報が、MPWT水道局、DPWT、水道公社に共有される。

一見シンプルで分かりやすいように思えますが、より詳しく説明すると以下の内容を目標としています。

成果3:水道事業に必要な技術基準を国(県)と水道公社が連携して作成し、国により承認される。承認された技術基準が国・県・水道公社すべてに共有され活用される。技術基準の作成プロセスを通じて関係者の能力が向上する。

技術基準は、指針、ガイドライン、マニュアル、テキスト、ハンドブックなど様々な名称で、また包括的なものから特定分野に特化したものまで様々ありますが、水道施設に関して計画、設計、運転管理等において遵守すべき内容が記載され、これを根拠に技術的に適切な水道事業を実施することが求められます。

しかしラオスでは、技術基準に関する資料がないとは言い切れないのですが、ドナーが作ったものが埃をかぶっていたり、せっかくそれなりのものがあってもまったく共有されていなかったり、バラバラと半端な状態で各地に散らばっているような状況です。

技術基準と一言で言っても非常に多岐にわたるため、プロジェクト開始時は特定分野に絞って技術基準を作成し、そのプロセスも通じた能力強化活動を想定していましたが、現在ある資料の中には十分生かせるものがあり、分野特化型では現在進行形で作成されているものも複数あるため(埼玉県及びさいたま市による草の根技術協力事業でも取り組んでいます)、MaWaSU2では包括的な基準に取り組むこととしました。

ちょうどDWSでも既存の技術基準を見直す動きがあり、これをプロジェクトに重ねることでしっかりとラオスに定着できるよう活動を進めていきます。