10.Weeklyハイライト

2019年2月8日

2019年1月7日~1月25日

a)さいたま市水道局・草の根技術協力事業

MaWaSU2は水道行政の管理能力と水道公社による水道事業の組織的な運営能力の向上を目指します。そのため、水道事業における個々の技術面をすべて網羅することはできません。こうした個々の技術面に関しては、JICAの草の根技術協力によって支援を行っています。

2018年から開始された、さいたま市水道局による「ラオス国水道公社における上水道管路維持管理能力向上支援事業」も、こうしたMaWaSU2と連携・協同する草の根技術協力の一つです。

昨年、首都ビエンチャン水道公社は年間1万件の漏水修繕を行いました。これは1日30件修繕していることになり、その91%が給水管と報告されています。本草の根技術協力では、適切に各戸まで配水するため、特に、水道管路の施工・基準・材料の改善により新規工事の質を向上させることで、将来の潜在的な漏水を未然に予防します。活動の中で作成される配水管・給水管施工基準やマニュアル、教材などはMaWaSU2を通じて全国に展開される予定です。

b)2018年度後期短期専門家

9.Weeklyハイライト(2018年12月3日~12月21日)でお伝えしたとおり、MaWaSU2を実施・支援する技術専門家は、JICAと連携協定を締結している埼玉県、さいたま市、横浜市、川崎市から派遣されています。

今回、2018年度後期短期専門家として、1月14日に川崎市上下水道局から日下部貴章専門家(土木)、1月21日に埼玉県企業局から宇津木久芳専門家(水質)が赴任しました。

これから、日下部専門家は約2か月間、Output4のうち水道公社の中期計画・長期計画等の計画策定と計画に基づいた事業実施を支援する計画部門のOJTとOutput3技術基準タスクチームの指導を行います。宇津木専門家は約1か月間、Output4のうち水質検査等の水道公社の水質管理能力の向上を支援する水質分野のOJTと分科会での指導を行います。

C)ラオス水道セクター年報作成支援

公共事業運輸省・水道局では水道事業モニタリングを担当する水道規制課が、ラオス水道セクター年報の発行を担当しています。2015年省内改編前は、ADB(アジア開発銀行)プロジェクトの支援を受けて年報を発行していました。しかしながら、2015年水道局発足以降、局内の年報作成方針の不一致と予算不足により年報ドラフトは作成されるものの、発行はされていませんでした。2018年12月になっても2017年・年報の発行に目途が立たないため、MaWaSU2へ作成への支援要請が来ました。とはいえ、従来の編集方針でほぼ作業が進んでおり、限られた時間の中での作成支援です。まずは、2月7日のThe Lao-Japan & MaWaSU2 Conferenceで報告ができることを目指して年報を仕上げます。同時に2018年・年報作成方針に向けて専門家よりアドバイスを行う予定です。

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水道公社職員へ研修を実施するさいたま市水道局の専門家(左)

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施工現場で技術指導を行う専門家(左)

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水道公社で配管管理のOJTを実施する川崎市水道局・日下部専門家(左)

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水道公社で水質管理のOJTを実施する埼玉県企業局・宇津木専門家(右)