17.Weeklyハイライト

2019年5月28日

2019年5月6日~5月17日

(a)第2回パイロットプロジェクト・タスクチーム(PPTT)会合開催と豊田徹コンサルタント(設計・施工監理・制度構築支援)ラオス赴任

パイロットプロジェクトを通じて「施設整備事業における能力向上」を目指す成果2のタスクチーム第2回会合が5月6日に開催されました。今回の議題は1)水道施設整備事業における国、県、水道公社の役割と2)パイロットプロジェクトにおけるプロポーザル審査・評価基準です。

水道行政と水道運営の役割明確化を目指すMaWaSU2にとって、水道施設整備事業における国、県、水道公社の役割についての議論は最重要項目のひとつです。これまで、ラオス水道セクターでは、水道事業に十分な経験と実績が不足していたため、水道行政と水道事業が明確に分離されていませんでしたが、今後新たな国家目標やSDGs達成を目指すラオス水道セクターにとって水道行政と水道事業の明確化は必須です。新しい県水道公社でも10年以上、首都ビエンチャン水道公社では55年以上もの経験と実績が蓄積されています。パイロットプロジェクトを通じて、こうした経験と実績も踏まえながら水道施設整備事業においての役割の明確化を目指します。

パイロットプロジェクト実施において、最も重要なプロセスのひとつにプロポーザルの審査・評価があります。これまでラオス水道セクターでは、中央政府が国家予算もしくはドナーによる支援の配置を決定しており、県行政・県水道公社がプロポーザル方式で実施する水道施設整備事業はほとんどなく、経験が蓄積されていません。プロポーザルを審査・評価するにあたっても何を基準にすればよいかという議論から始める必要があります。議論と実践を通じて経験が蓄積されるよう日本人専門家チームは支援していきます。

設計・施工監理・制度構築支援を担当する豊田徹コンサルタントが5月7日ラオスに着任し、日本人専門家チームに加わりました。合計2回転のパイロットプロジェクトが終了する2022年4月まで、1回あたり2~3ヶ月間のラオスでの現地業務を合計7回行う予定です。

(b)第5回技術基準タスクチーム(STT)&分科会開催とMaWaSU2ポロシャツ

成果3「水道事業に必要な技術基準が作成される」に向けてのタスクチーム(STT)および成果4「水道公社の水道事業に関する計画実施能力が強化される」に関連する分科会の第5回会合が5月14、15日に首都ビエンチャンで開催されました。(成果3については「4.プロジェクト活動の解説(成果3)(注1)」、成果4については「5.プロジェクト活動の解説(成果4)(注2)」、STT、分科会については「6.Weeklyハイライト(注3)」にてそれぞれ説明していますのでご覧ください。)

今回は、前フェーズMaWaSUプロジェクトで作成された水道事業ガイドラインに含まれている業務指標(PI)の定義と算出方法が曖昧で、各県水道公社の集計が統一されていなかった問題を解決するため、公共事業運輸省・水道局ポマー局長、ソンポン副局長も議論に加わり23個のPIをひとつひとつ確認していきました。この内容は6月に実施する全国展開Mini Workshop(MaWaSUの活動成果を全国の水道公社に広げるための地域ごとのWorkshop)でも共有され、ラオス全国統一の計算方法でPIが算出されることになります。

今回は、間もなく迎えるMaWaSU2開始1周年(5月21日)を記念してお揃いのポロシャツを作成しました。プロジェクト2年目も心を一つにして目標達成に向かって活動を進めます。

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第2回PPTT会合の様子

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豊田コンサルタント到着

【画像】第5回技術基準タスクチーム&分科会集合写真

【画像】PI定義・算出方法について議論を進めるポマー局長(中央)

【画像】会議終了後にお揃いのポロシャツで集合写真