「世界津波の日」イベントへの参画

2019年11月5日

2019年11月4日から5日の2日間、SATREPSプロジェクトの研究代表者およびCグループメンバーが、コリマ州マンサニージョ市で行われた「世界津波の日」イベントに参加しました。同イベントへの協力は本プロジェクトとして4回目となり、昨年までと同様、一般市民向けの移動式防災教室の実施(11月4日・5日)および国際セミナーの開催(11月5日)を支援しました。

移動式防災教室では、メキシコ国立防災センター(CENAPRED)による防災コンテナを用いた展示に加えて、コリマ州防災局や警察等の治安当局による出展があり、一般市民向けにわかりやすく防災の取り組みや地震・津波避難のポイントが示されました。1日目の開会式では、マンサニージョ市長、コリマ州の代表者、治安当局の責任者からのあいさつに加え、JICAメキシコ事務所の大里圭一次長から、本プロジェクトを通したメキシコと日本の協働、ならびに今回のマンサニージョでの活動への期待と感謝が述べられました。

2日目の国際セミナーでは、例年と同様、地元の小学生を対象とした津波絵画コンクールの表彰式に続き、有識者からのプレゼンテーションが行われました。メキシコ側からはCENAPRED、海軍省、市民保護調整局、コリマ州防災局等の防災関係機関に加えて、ペルーの防災機関からの有識者の招聘も実現し、各機関の取り組みが紹介されました。
本プロジェクトからは、研究代表者のビクトル・クルス-アティエンサ先生が津波のメカニズムに関して、また伊藤喜宏先生が津波防災に役立つ日本の海底ケーブルシステムに関して発表を行いました。さらに、Cグループの中野元太専門家、および高知県四万十町役場より招聘した中野未歩職員からは、四万十町の取り組みやゲレロ州シワタネホ市での活動を紹介しながら、自治体や教育機関との連携による効果的な防災の進め方に関して発表が行われました。同セミナーには自治体の防災関係職員のほか地元の大学や民間企業などから計150名以上の参加があり、地震・津波防災の取り組み方や今後の課題に関して活発な議論が行われました。

本プロジェクトでは、今後もメキシコ太平洋岸の自治体と協力しながら、効果的な津波避難に向けた取り組みや、市民への防災教育の推進を支援していきます。

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移動式防災教室の開会式に臨む関係機関の代表者

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移動式防災教室では本プロジェクトで制作した教材も活用

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国際セミナーにて開会の言葉を述べるJICAメキシコ事務所 大里次長

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セミナーには地元の防災関係者ら150人以上が出席した

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ゲレロ州シワタネホ市での活動を紹介する京都大学 中野専門家

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高知県四万十町での防災の取り組みを紹介する中野職員