医師卒後研修制度改善に関する提言

2016年8月16日

モンゴルでは2016年4月末に医療サービス法が国会で承認され、それに伴い医師の卒後研修制度に関する法案と大臣令の改正作業が進められています。
主な改正のポイントは以下のとおりとなります。
1)研修指定病院を増やす(今までウランバートルの3次レベル病院のみが研修指定病院となっていたが、地方にある地域診断治療センター、一部の県病院も研修指定病院にしていく)。
2)研修指定病院の指定基準及び評価基準を改正する。
3)卒後一年間の研修内容を見直す(専門科目に関係なく卒後1年間に全員が修了すべき必須科目を定め、ローテーション方式で研修することを検討する)。
4)レジデント研修の新プログラムを作成する(現在の専門研修のプログラムをベースに改定していく)。
5)指導医を増やす。
6)家庭医を重視する。
7)レジデント医に対し給料を支払う(現在は支払われていない)。
8)レジデントの試験、証書について見直し、新たな制度で行う。

当プロジェクトでは1)〜6)に関し、日本の例を紹介しつつモンゴルに即した形で提言を行い医師卒後研修制度の改善を支援しています。
なかでも10月から開始予定である新制度での新卒医師の研修のためにも指導医を増やすことは急務となっており、当プロジェクトでは日本の制度をもとに臨床研修指導医育成研修プログラムを開発し、指導医を育成、増やしていくことに貢献していきます。