総合診療医育成のためのカリキュラム開発がすすめられました!(続報)

2018年5月1日

2018年1月30、31日、総合診療医育成のためのカリキュラム開発セミナーが開催され、モンゴルにおける総合診療医育成を目的としたコンピテンシー基盤型カリキュラムの素案が作成されました。その後カリキュラムの完成を目指し、フォローアップを行っています(プロジェクトニュースNo 40, 45, 46参照)。今回はカリキュラム完成に向けた最後のフォローアップ活動の報告です。

4月27日に行った会議では、カリキュラムの全体を改めて見直しました。これまでモンゴルにおける総合診療研修を実施する主たるメンバー(地方の研修実施施設やウランバートルの専門病院、モンゴル医科大学の医師)たちと10回以上にわたって意見交換し、さらに日本人専門家の意見も交えてカリキュラムを作成してきました。今回は、メンバーと改めてこのカリキュラムを作成する意図を確認し、モンゴルのすべての県で実施が予定されている総合診療研修に使用するカリキュラムとして、必要な修正について意見交換を行いました(図1)。

今回作成しているカリュキュラムは、医学教育における世界的潮流を鑑み、コンピテンシー基盤型カリキュラムのフレームに合わせ、かつ世界的に認められているカリキュラム作成の過程を経て作成されています。したがって、今後モンゴルにおける卒後臨床研修が評価される際、世界的基準に照らし合わせて評価され、改善されていくことが期待されます。

今回の活動で、カリキュラムの全容が整いました。情報共有の際に出た意見をもとに修正を加え、5月初旬に予定されている、保健省のカリキュラム作成に関する各種委員会での協議を経て、モンゴル全国で使用する、標準化された総合診療医育成カリキュラムの完成を目指します。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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図1.意見交換をする参加者たち