感染症研修を実施しました!

2018年5月8日

プロジェクトニュースNo.41、No.51で報告しましたが、国立感染症センターのNyamsuren先生、国立第一病院のNasantsog先生たちとプロジェクトスタッフ が協力し、感染症研修のパッケージを完成させました。今回は、5月7日に実施された、感染症研修の報告です。

感染症は、モンゴルの卒後研修のなかでも重点課題としてあげられていたこともあり、前任の小原チーフアドバイザー(感染症専門医)が研修パッケージの作成を進めていました。本来は、今年の1月に研修パッケージが完成される予定でしたが、財源が確保できなくなったこともあり、頓挫していました。

今回の研修パッケージは、小原医師が作成した教材をベースに、JICAの課題別研修として、国立国際医療研究センターにおいて感染制御について学んできたNyamsuren先生とNasantsog先生、そして感染症を専門とするプロジェクトスタッフが協働し、研修パッケージを完成させ、Antimicrobial Resistanceや医療廃棄物の処理も含め、手洗いや感染防護服の着脱などの実習を含む、感染制御研修を実施することができました(図1、2)。

ウランバートル市内の病院から集まった18名の参加者からは、「大事なテーマを扱っていて、かつとてもわかりやすい講義であった」「実技の練習ができたことがよかった」などの意見が寄せられました。また満足度は4.9点(5点満点)と高く、モンゴルの方達のニーズにあった研修であったことがわかりました。

研修パッケージの作成は、課題別研修で学んできた二人にとっては、行動計画にあげていたものです。またプロジェクトにとっては、成果の指標にもなっています。今後、さらに研修内容を改善し、国内の医療従事者全員が受講する医療安全研修のひとつにしていくことも計画しています。プロジェクトは、今後もモンゴルの医療従事者が必要とする研修パッケージの作成を目指し、モンゴルの関係者と共に活動を続けていきたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明
業務調整員 野崎保
プロジェクトスタッフ オチルバット・トゥメンデンベレル

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図1.手洗いを指導する実習風景(手洗い後の洗い残しを可視化している)

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図2.指導メンバーと参加者一同