指導医講習会ファシリテーター養成研修が開催されました

2018年5月21日

5月17日から19日、指導医講習会(TOT研修)ファシリテーター養成研修が開催され、23名のファシリテーターが新たに育成されました。

2016年と2017年の10月に実施されたTOTファシリテーター養成研修は、主にウランバートルの研修病院とプロジェクトのモデル県であるオルホン県のTOT研修受講者のうち、特に研修医指導に熱心な指導医を対象に実施しました。今回は、5月14日から16日に開催されたTOT研修全国大会に続けて実施されたファシリテーター養成研修であり、特にTOT研修の全国展開を意識して開催されました。そのため、受講生はモデル県に限らず、オルホン県、ウブルハンガイ県、バヤンホンゴル県など、モンゴルの東部や南西部に位置する県からも受講生が集まりました。

TOT研修全国大会に続き、中島宏昭先生、高橋弘明先生がファシリテーター養成研修をリードしてくださり、モンゴル人のファシリテーター4名がファシリテーターの養成に積極的に関与しました。研修は自らがTOT研修を実施、運営する立場になることを意識したもので、グループディスカッションや講義の効果的な提供方法を学び、実際に実演をし、その内容をお互いに評価し合いました。

また中島先生や高橋先生から、ファシリテーターの心得についてお話を聞く機会も設けられていました。先生がたの人材育成に対する想いを聞くうち、涙を流している研修生がいたことが、とても印象に残りました。研修医を育てることに対する熱い想いが、モンゴルの指導医たちのなかにしっかりと受け継がれていることを実感しました。

保健開発センターとプロジェクトでは、今年度中にドルノドやウブルハンガイなど、複数の地方県でTOT研修を実施することを計画しています。効果的な研修をモンゴル全土に広めることは、プロジェクトの活動の一つでもあります。今回仲間に加わったファシリテーターの先生たちと一緒に、地方でも指導医を育成することができるよう、プロジェクトとして支援を続けたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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参加者の集合写真

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受講生による講義の実演風景

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修了証を手に、中嶋先生(左端)・高橋先生(右端)と記念写真を撮影する受講者たち