オルホン県地域診断治療センターが、研修病院となるための準備が進められています

2018年7月23日

7月20日、オルホン県地域診断治療センター(RDTC)において指導医を対象に研修会が開催されました。

プロジェクトのモデルサイトであるオルホン県RDTCでは、2018年10月より医師の卒後臨床研修を開始するための準備が進められています。今回は、オルホン県RDTCの指導医達の要望に基づき、プロジェクトのオルホン事務所が企画し、オルホンRDTCの資金を活用してモンゴル国立医科大学から講師を招き、研修を開始するために必要な学びを深める研修会が実施されました。

講師として招かれたMyagmartseren准教授、Naidansuren医師は、プロジェクトで支援した総合診療医育成のためのカリキュラム開発においても中心的な役割を果たされた先生方です。その先生方から、研修プログラムの導入方法、研修オリエンテーションの意義や内容、また研修指導医の役割などについて、small group discussionやデモンストレーションも交えた、非常に有意義な研修が提供されました(図1、2)。

オルホン県RDTCでは、研修医を受け入れるための環境整備も着々と進められています。研修に必要となる建物が新築や改築され、研修医のアメニティを充実させるための備品も購入されていました(図3、4)。

オルホン県で開始される総合診療研修は、モンゴルにおける卒後臨床研修のモデルとなる研修です。モンゴルの方たちが、モンゴル国内のリソースを有効に活用し、学びを深めることができたということは、これからのモンゴルにおける研修を発展させるためにも意義深いことです。プロジェクトでは、今回の研修の内容がより効果的に現場で実践されるよう、さらに支援を続けていきたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明
プロジェクトオルホン事務所アシスタント Enkhjargal

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図1.研修医指導の手法の一つであるOne Minute Preceptorshipについて、デモを交えて指導している様子

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図2.研修指導のためオルホンを訪問してくれた医科大のMyagmartseren准教授(中央)、Naidansuren医師(左横)

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図3.新築された小児棟。このなかに研修医用のアメニティを備えた休憩室やシャワールームが整備されている。

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図4.研修医の休憩室用に、すぐにでも研修が開始できるようソファ、ベッド、冷蔵庫、電子レンジやTVなど、必要となる備品が納入されていた。