日本での臨床研修病院での研修に際し、モンゴルの保健大臣による壮行会が開催されました

2018年8月29日

2018年8月27日、サラゲレル保健大臣から、日本の臨床研修病院における研修に対し、期待と激励の言葉をいただきました。

本プロジェクトでは、モンゴルの医師の卒後臨床研修制度を整備する技術支援をしていますが、いよいよ今年の10月から、モンゴルで初めての必修化された卒後臨床研修(総合診療研修)が開始されます。それに先立ち、今年5月に日本の卒後臨床研修の現場を体験する本邦研修が行われました(プロジェクトニュース2018年6月11日参照)。その際の研修員が研修内容を高く評価したことを受け、モンゴル国保健省から、日本で同様の研修を続けて行いたいと要望が寄せられていました。

今回は、研修病院の研修部スタッフを中心に、10名の研修員がモンゴル国保健省より選出されました。そしてモンゴルの医師育成に貢献したい、という日本の3つの研修病院(東京、奈良、徳島)のご好意があり、臨床研修医の研修内容を体験することが可能になりました。特筆すべきは、研修に必要とされる費用の多くがモンゴル国政府により負担されることです。そこにモンゴル国政府の医療人材育成に対する強い意思と日本に対する大きな期待を感じます。JICAは、研修員の身元保証や保険、また通訳の手配などの支援をしますが、まさにモンゴル国が望む研修を自分たちの力で実施し、それを日本が側方支援する形になりました。

サラゲレル保健大臣からは、モンゴルにおいて初めてとなる総合診療研修がいよいよ開始されることに対する期待、また研修に参加する研修員一人一人が、多くのことを日本の研修から学び、これからのモンゴルの医療人材育成に大きく貢献してくれることに対する期待と激励の言葉が語られました。また研修員からは、研修にかける決意の言葉が述べられました。

今回の研修は、本プロジェクトの成果にも大きく寄与するものとなります。帰国した研修員が効果的に活躍できるよう、プロジェクトでは支援を続けたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

【画像】サラゲレル保健大臣を中央に保健省関係者と研修員たち