保健分野の人材育成関係者に対し、日本の接遇改善の取り組みを紹介しました

2018年12月3日

2018年12月1日、JICAインターンシップ・プログラムにて活動中の七松医師により、モンゴルの保健分野の人材育成関係者(国立病院や県保健局の幹部)に対し、医療者の接遇改善における管理職の役割を紹介する機会がありました。

医療者が患者に対し、より良いサービスを提供するためには、医療者自身が自分の業務に責任感を持ち、やりがいを感じていることが重要です。そのために職場の環境改善や医療者のやる気を引き出す仕組み作りなど、管理職の役割も重要です。

今回は、七松医師より、モンゴルの保健分野の公的機関で、人材育成に関する管理職にある方達に、職員満足度を向上させる重要性やその効果が解説されました(図1、2)。患者の満足度を向上させるためには、職員の満足度を上げる必要があること、職員満足度を無視した患者満足度向上の取り組みは長続きしないことが説明されました。また日本の公立病院における、目標管理(Management by Objectives:MBO)など組織管理の手法を用いた、職員満足度向上に関する取り組みが紹介されました。

七松医師は、モンゴル国内の医療専門職の方達に利用していただける、接遇研修の開発を行なっています。研修の効果を高めるためには、管理者の理解も重要です。今回の講演は、その観点からも非常に重要な内容であったと思います。プロジェクトでも引き続き、必要な支援を続けたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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図1.国立病院や県保健局の幹部に対し、講義する七松医師

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図2.メモを取りながら熱心に聴講する参加者たち