新生児蘇生法のパイロット研修が実施されました

2018年12月21日

12月18日、新生児学会に所属する新生児科医たちにより、新生児蘇生法について学ぶパイロット研修が、14名の若い新生児科医たちを対象に、ウランバートル市内の第一産科病院にて実施されました。

今回の研修は、日本周産期・新生児医学会が実施している新生児蘇生法(Neonatal Cardiopulmonary Resuscitation Program:NCPR)が原型になっています。この研修は、過去にモンゴルから周産期医療に関するJICAの課題別研修に参加した、50名近い産科医や助産師たちが、日本滞在中に受講してきています。日本での研修は、高度な処置を必要としない内容でしたが、今回はモンゴルの新生児科医たちの要望も取り入れ、気管挿管など高度な処置についても学ぶ内容に拡大させました。

これまでもモンゴル国内で同様の研修が実施されていましたが、同じ名前の研修なのに内容が統一されていない、国外の指導者がモンゴルに来た時だけ指導するため継続できない、などの課題がありました。今回、一つの教材を元に研修内容を完成させ、モンゴルの指導者が指導できる形を整えたことで、これらの課題を解決できる可能性があります。

新生児蘇生研修の普及・定着は、モンゴルの新生児死亡率の向上にも貢献すると期待されています。プロジェクトでは、新生児蘇生研修を持続可能な形で実施できるようになるように支援を続けます。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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講義風景

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研修受講者による実習風景