効果的なフィードバック法に関する研修が行われました

2019年11月11日

2019年11月8日、プロジェクトのモデルサイトであるチンギルテイ地区病院、また日本が支援して建設された日本モンゴル教育病院において、指導的立場にある医師や看護師を対象に、効果的なフィードバックに関する研修が行われました。

本来フィードバックとは、育成している医療者(学習者)が、目指している能力を獲得することができるよう、指導者が支援するために行うものです。学習者の視点に立ち、学習者主体に考え、適切に学習理論に則ってフィードバックが提供されると、学習者の成長は効果的に促進され、目標に到達することが可能になります。そしてこのフィードバックの技法は、指導者が習得できるスキルでもあります。

今回は、医学教育の専門家である高村医師にモンゴルに来ていただき、2つの病院で合計約70名近い参加者に対し、それぞれ講義と演習の時間を1時間半ほど設けました。理論を学び、ロールプレイを通して理論に裏打ちされたフィードバック法を経験し、そして全ての参加者が実際に研修医にフィードバックする練習する機会も設けました。参加者たちは、これまでなんとなく行なっていたフィードバックの方法を提示してもらったことで、自信を持って研修医を指導するきっかけになりました。また複数の方法を学ぶことができ、状況や自分のスタイルに合わせ、適切な方法を選択することも可能になり、指導に幅を持たせることができるようになったようです。

指導者の能力強化は、質の高い教育を提供するために重要なことです。プロジェクトでは、これまでもFaculty Developmentとして指導者の能力向上に取り組んできましたが、これからも続けて研修の機会を設けていきたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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日本モンゴル教育病院における演習風景

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チンギルテイ地区病院の参加者達と(前列右から3人目が高村専門家)