2020年看護・助産師の年を前に、看護・助産師を集めて会議が実施されました

2019年12月25日

12月23日、ウランバートル市内のホテルにて、モンゴル保健省が主催する看護・助産師を対象としたセミナーが開催され、ウランバートル市内の公私立病院に勤務する看護師、助産師たち、およそ100名が参加しました。プロジェクトも、今年から看護師を対象に加えて活動をしていることもあり、このセミナーの企画者として参加してきました。

2020年は、看護師の祖と言われるフローレンス・ナイチンゲール生誕200周年の記念すべき年です。国際保健機構(World Health Organization)は、この年を看護・助産師の年と定め、一年を通して看護人材育成に関係する様々なイベントの開催、プロジェクトの推進を目指しています。この重要な年を前に、モンゴルにおいて看護師や助産師の人材育成に関係する省庁、国際機関(WHO、UNFPA)、職能団体(モンゴル看護師協会、助産師会)が集まり、それぞれが2020年に実施を考えている計画を共有する機会が設けられました。

まず、保健省からモンゴルにおける看護人材に関する課題と、その課題解決に向け予定している計画が共有されました。特に人材不足に対し、看護師を目指す人が増えるような施策、また看護師の能力強化を目指した計画が発表されました。またWHOやUNFPAのモンゴル事務所、モンゴル看護協会、モンゴル助産師会から、それぞれ担当者が2020年に考えられている活動の概要が発表されました。

プロジェクトからは、パイロット版として実施された看護師の指導者養成研修(TOT研修)の報告、そして看護師TOT研修が2020年以降も継続して実施され、成果を確実にあげていくために必要な施策を保健省への提言として発表しました。

今回の会議をきっかけに、今後各関係者が定期的に会って情報を共有し、お互いが連携しあって看護人材に関する活動を無駄なく、漏れなく実施していくことを検討しています。2020年がモンゴルの看護師、助産師にとって、単なる記念の年に終わるのではなく、成果を生み出す希望の年となるように、プロジェクトも国の方針に沿って活動していきたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

【画像】全体集合写真

【画像】

開会の挨拶をする保健省Tsogtbaatar局長

【画像】

JICAモンゴル事務所の田村所長からもモンゴルにおける看護人材育成に対するJICAの支援方針をお話いただきました

【画像】

短期専門家として訪問中に深谷専門家から、看護師TOT研修が質を維持しながら継続できるようにするために必要な活動が提案されました

【画像】

看護師TOT研修の成果、今後の方針について井上チーフアドバイザーが発表しました