第15回プロジェクトワーキンググループ会議が開催されました

2020年1月9日

1月8日、プロジェクト活動を推進するために重要なプロジェクトワーキンググループ会議が開催されました。今回で15回目になります。保健省行政管理局のTsogtbaatar局長を議長とするこの会議では、2020年のプロジェクトの活動概要が話し合われました。

医師に対する活動に関しては、まず総合診療研修の進捗状況が共有されました。2年目を迎えた研修プログラムにおける研修実施状況、また3年目にむけた計画が話し合われました。今年10月から開始される予定の総合診療研修は、現在の2施設を含め、さらに4つの地域診断治療センターやウランバートル市内の地区病院で研修を開始できるようにすることが検討されました。実際に研修を実施するためには、指導医の育成や研修管理組織の立ち上げなど、研修環境をしっかりと整備することが必要です。そのために計画的に準備活動を支援し、準備状況を評価し、不十分なところがあれば改善に向けた指導も必要になります。今回の会議で協議されたことで、より具体的に準備活動の支援がイメージできました。

看護師に関しては、昨年末に行われた看護師の指導者養成研修に関して報告がありました。無事成功裏に終えることができましたが、今年はこの研修の質を維持しながら、さらに継続して実施する必要があります。そのために必要となる、研修開催指針の作成や予算確保について協議されました。開催指針など法令の整備については、早急に取り掛かることが指示され、滞りなく研修が継続して実施できるよう検討されました。研修内容を規定する開催指針は、研修の質を担保するために絶対に必要となるものです。また看護師の指導者の役割や指導者の地位を法令で明確にすることは、看護師の地位向上にもつながります。遅滞なく研修を開始すべきではありますが、まずはこのような文書を整えることは、長期的に見て大切なことです。

また今後数ヶ月以内に予定されているプロジェクトの活動も共有されました。活動をより効果的なものにするため、適切な技術指導や専門家の投入が必要となります。総合診療研修や看護師の指導者養成研修がモンゴル国内においてしっかりと認知され、効果を認めてもらうことができるよう、残り1年となったプロジェクトの終了時点を見据え、計画的に活動を進める必要があります。これまで以上に情報を密に共有し、より良いモンゴルの医療人材育成制度の構築に貢献したいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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ワーキンググループのメンバーで協議している様子