日本とモンゴルを結んで、広報活動に関するオンライン勉強会を実施しました

2020年3月27日

プロジェクトが関与して実施されている総合診療研修(医師の卒後臨床研修)は、2018年10月から開始されました。全ての医師が学ぶべき基礎的な臨床能力を身につけることを目的とした研修ですが、まだ知名度が高くないことが課題でした。そこでプロジェクトでは、効果的な広報活動について学ぶ機会を設けました。

今回の企画を実施するにあたり、増田英明専門家(国際医療研究センター広報企画室)に協力を依頼しました。当初は2月にモンゴル国内でセミナーを開く予定でしたが、COVID-19の感染拡大を受け、増田専門家のモンゴル訪問が不可能となったため、3月24、26日の2回に分け、日本とTV会議システムで結んで勉強会を実施しました。

勉強会には、広報活動に取り組む必要のある方達に参加いただきました。COVID-19感染拡大予防のため、政府からの通知によりモンゴル国内で大規模な集会は開くことができませんので、対象者を限定し、社会的距離を保ちつつ、換気にも意識して勉強会を行いました。

増田専門家には、広報活動(PR活動)の基本から始まり、効果的な広報戦略を立てることができるよう、実践的な内容を中心に、またご自身が経験した事例を例示しながら講義をしていただきました。その講義を受け、参加者はそれぞれの組織が必要とする広報活動を効果的に実施することができるよう、戦略を立てました。また戦略をもとに具体的に広報活動を実践することができるように、メディア媒体の開発についても計画を立て、増田専門家にプレゼンテーションし、アドバイスをいただきました。

参加者からは、「今まで漠然と広報活動の必要性は理解していたが、より具体的に何をどのように取り組むべきかが理解でき、とても参考になった」といったコメントが寄せられました。

増田専門家にはぜひモンゴルに来ていただき、直接指導を受ける機会を設けたいと考えていますが、COVID-19の感染拡大状況を考えると、予定を立てることは困難です。しかし、総合診療研修の広報活動を遅らせるわけにはいきません。プロジェクトでは、今回学んだことを参考にし、担当者とともに総合診療研修の広報活動を進め、次年度の研修医募集に活かしていきたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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TV会議システムをつなぎ、日本から講義をしていただきました

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参加者は、それぞれが必要とする広報活動について、広報戦略や広報媒体の作成などについてプレゼンテーションし、増田専門家から具体的アドバイスも得ました