第4回年金数理研修を実施しました

2018年5月10日

4月23日~5月4日にかけて、日本の国立社会保障・人口問題研究所から佐藤講師および大泉講師がモンゴルに来訪し、第4回目となる年金数理研修を実施しました。(於:モンゴル・日本人材開発センター)

同研修の目的は、モンゴルの公務員に、年金制度を科学的な方法かつ長期的な観点から立案する能力を身に着けてもらうことです。始めの一週間では、大泉講師より、人口動態についての講義と実習が行われました。研修生は、まず、人口動態に関する理論や日本の手法の説明を理解し、それを元に、モンゴルにおける死亡率や出生率、人々の国際移動動向と今後の予測を議論しながら、作成していきました。そのうえで、モンゴルの既存のデータを利用して、モンゴルにおける50年後の人口の推計に挑戦しました。

次の週には、佐藤講師による年金の将来見通しにかかる講義と実習が行われました。モンゴルのデータに基づき、50年後のモンゴルの年金について、収支がどうなっているのか見通すことを目的としています。加入者・受給者一人ひとりの年金の情報を有するものの、将来の収支見通しを作成するために十分な情報がないモンゴルの実態に合わせたモデルを作成することが必要なのです。研修参加者は将来の物価や賃金上昇をどのように見込んでいくのか整理した上で、将来の給付額総額、保険料収入総額がどうなっていくのか、モンゴルのデータに基づき、推計に取り組みました。

今後も、モンゴルの将来におけるより良い年金制度構築のため、プロジェクトは引き続き協力をしていきます。

【画像】研修修了式の様子。

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佐藤講師による講義の様子。

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大泉講師の講義の様子。

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佐藤講師の説明を聞いている様子。