2019年2月27日
2月20日(水)、SINRAIプロジェクトは、トゥブ県社会保険事務所の業務改善の取組について視察を行いました。
トゥブ県社会保険事務所は、ウランバートル市から約60KMほど離れているトゥブ県の県庁所在地ゾーンモド市にあります。トゥブ県の人口は約96000人であり、畜産や酪農、農業が主な産業です。
トゥブ県社会保険事務所の広報資料によれば、2019年1月現在で、年金受給者は13866人であり、その中で老齢年金受給者は11800人、遺族年金受給者は544人、障害年金受給者は1657人、退役軍人に対する年金受給者は438人、労災年金受給者は47名となっています。また、年金加入事業所数は850箇所となっています。
同県事務所では、国民に届けるサービスの更なる改善を目指し、2018年に品質・サービスマネジメントシステムの国際規格であるISO9001-2015の認証を受けています。
また、SINRAIプロジェクトの活動の一環で実施した本邦研修にも、職員3名が参加しました。事務所を挙げてサービス改善に日々積極的に取り組んでおり、その多くの取組から、特筆すべきものを紹介したいと思います。
お客様対応窓口の高さを低くし、お客様と同じ目線と改装をしました。
そして、お客様対応窓口すべてを監督しているサービス室長は、別室にいるのではなく、窓口のあるエリアに常に同席しています。そうすることで、混み合っている窓口とそうでない所の調整や、問題が起きたところへの対応をタイムリーに行っているとのことです。
また、サービス窓口のあるエリアには、お客様が使えるパソコンとプリンタが設置してあります。もし、お客様が提出する書類に修正があった場合でも、外に出ること無く、社会保険事務所内で簡単に修正をすることが出来るという利点があります。
入り口には、事務所の警備員が配置されています。この事務所では、警備員に対しても事務所で行っているサービスに関する基礎知識を与えているとのこと。お客様が事務所の入口から入ってきて、恐らく初めに顔を合わせるのが警備員だと思います。彼らは、お客様がどこへ行くべきか案内できたり、簡単な質問にも答えたり出来るようにしているそうです。
そうすることで、お客様は受けたいサービスのところへスムーズに行くことや、事務所に関する基本的な情報を簡単に得ることが出来るという利点があります。
社会保険事務所の入り口に、より高低差が低いスロープが設置されています。また、お手洗いのスペースも広くし、頑丈な手すりも設置され、体が不自由な方に配慮する事務所づくりが進んでいます。
事務所入り口ロビーには、トゥブ県社会保険事務所の毎月の活動について、わかりやすく記載した図表が掲示されています。また、社会保険のサービスに関する各種ブロシュアも、入り口に整理して置いてあります。
さらに、トゥブ県社会保険事務所では、お客様のご意見を聞くための電話番号を設置しています。その電話番号を使った、お客様に対する携帯電話メッセージサービスも実施しており、社会保険サービスの情報もタイムリーに届けています。