学校防災教育推進のための指導員研修の実施

2018年9月20日

9月17日から20日まで、小学校、中学校の指導主事を対象とした防災教育の指導員研修をウランバートル市において実施し、参加者により行動計画案が作成されました。

プロジェクトでは、モンゴル国における学校防災教育の実施推進を目的としたガイドラインの策定と普及を支援しており、2018年4月6日、学校防災教育ガイドラインとして「生活安全教育プログラム」が教育文化科学スポーツ省大臣令 A181号として承認されました。このプログラムでは、2019年から全国の学校において、防災教育を含む生活安全教育の実施が各教科及び総合学習・授業外活動を通して行われることとされており、学校教員に対する研修制度の構築が急務となっています。プロジェクトでは、現場で防災教育行う教員に対する生活安全教育の研修のうち、防災教育の部分を担当しました。

この研修に、モンゴル国内の各県及びウランバートル市の教育・文化局の初等・中等教育担当指導員57名が参加しました。参加者は、プログラムの内容及び災害や防災の基礎に関する理解を深めるとともに、ワークショップや指導案に基づいた実践的な教育プログラムの体験・模擬授業の実施を通して、学校において具体的に生活安全教育を展開していくための指導法を学びました。また、本プロジェクトで住民向け防災啓発のために構築支援している体験型防災教育「だれでも、いつでも、どこでもReady」プログラムの体験を通して、防災教育の方法を会得しました。

研修のまとめのワークショップでは、参加者が各県に戻って実施する行動計画案を作成しました。県レベルで生活安全教育の実施推進にあたるチーム(教育局、非常事態(防災)局、警察局、ドナー機関などで構成)を設置する、各学校からソーシャルワーカー、教育マネージャー、教員を一人ずつ集めて実技も含む研修を実施する、学校に資料や教材を備えた防災学習室を設置する、防災授業コンテストを実施するなど、さまざまなアイデアが行動計画案に盛り込まれました。今後各県で生活安全教育の推進に努めることが期待されます。

研修の様子は、Mongol HDテレビ、UBSテレビ、TV6、Parliamentテレビ局や、モンゴルラジオ局、Udriin Sonin紙等を通して、全国で報道されました。

第2回目の研修は各県およびウランバートル市の教育・文化局の就学前教育担当指導員を対象に10月8日から11日まで実施する予定です。

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Nyam-Ochir教育局長によるオープニング

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モンゴルにおける生活安全教育政策に関する講義

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NEMA職員による防災に関する講義

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熱心にグループ討議を行う参加者

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体験型防災教育「だれでも、いつでも、どこでもReady」プログラムの体験

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Mongol HDテレビ、UBSテレビ、Udriin Sonin紙による報道