井上チーフアドバイザーがモンゴル保健省より名誉勲賞を授与されました

2021年6月24日

2021年6月22日、モンゴル保健省内で行われた「医師及び看護師のための卒後研修プロジェクト」の第一回Joint Coordination Committeeの際、井上チーフアドバイザーに対して名誉勲賞の授与が行われました。

井上チーフアドバイザーは、2017年6月にモンゴルに着任し、本プロジェクトの前フェーズである「モンゴル国における一次及び二次レベル医療施設従事者のための卒後研修強化プロジェクト」の総括として、前任の小原チーフアドバイザーの仕事を引き継いで、4年間にわたり活動しました。

この間、モンゴルの地域で医師を育てるための研修である総合診療研修が実施できるように、モンゴルの卒後研修の制度の整備、カリキュラムの開発や指導医の育成、研修プログラムの立ち上げなどに、モンゴル保健省、保健開発センター、モンゴル国内の医療関係者たちとともに活動をしてきました。また、のべ50名を超える短期専門家から、モンゴルに対する技術指導もいただくことができました。そして2018年10月、オルホン県地域診断治療センターにおいて、モンゴルで初めてとなる総合診療研修を開始させることができました。

名誉勲賞の授与に際し、Erdembileg保健省事務次官より、「国民の健康を保護・支援する活動への貢献を評価し、モンゴル国保健省の名誉賞を授与します」とのお言葉をいただきました。この勲賞は、モンゴルにおける保健分野の最高位にある勲章です。

ただこれは決して個人に与えられたものではなく、「モンゴルの医療分野を少しでも良い状態にしたい、そのために必要な医療人材の育成に貢献したい」との思いで、プロジェクト活動に参加してくださったモンゴルの保健分野の方達、日本の専門家の方達、そしてプロジェクトのメンバー、全員に対して贈られた賞です。

プロジェクトは第二フェーズに入り、今後は総合診療研修を改善しながら全国で実施できるようにすること、また看護師の人材育成に取り組み、さらに助産師も対象にすることも検討することになります。モンゴル保健省やモンゴルの国民の皆様からの期待にしっかりと応えることができるように、プロジェクトはさらに着実に活動を進めていきたいと考えています。特にJCCの際にErkhenbayar保健省行政管理局局長は、「前フェーズのプロジェクト活動を通し、自分たちの国をよくしていくために対する自分たちの考え方が前向きに変わった」と発言がありましたが、さらなる変化を国内に広めるために支援をしていきたいと考えています。

なお井上チーフアドバイザーは、任期を終えて帰国します。支援をしてくださった皆様に、心から感謝いたします。

モンゴルにおける医師及び看護師のための卒後研修プロジェクト

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