助産師のオンラインイベント「第1回助産師の意見交換会-私たちの課題、助産師の未来を見据えて-」を開催しました

2021年12月16日

助産師たちは、母子保健サービスの重要な担い手であるだけでなく、新型コロナウイルス感染症に対しても医療や保健の最前線で保健医療を提供し続けており、助産師の社会への貢献が再認識されています。
そのような中、12月16日にモンゴル助産師会、モンゴル医科大学、JICAプロジェクトは、共同で助産師の卒前教育、卒後教育を含む現場からの課題に対する発表と意見交換を行うオンラインイベントを実施しました。発表は、国立第1・2母子保健センター、第1・2・3産科病院、オルホン県地域診断治療センター、私立であるIntermed病院、Gurval gal病院など公私を含む8病院が、事前に各院内で助産師が複数回議論し、まとめた内容を発表しました。発表では、助産師の卒後研修がほとんど実施されていないこと、新人助産師への研修プログラムやガイドライン・マニュアル等が存在しないこと、卒前教育の実習の体制整備の必要性、専門職としての助産師の社会からの認知度や給与の低さなどの様々な課題が切実に語られました。また、保健省のBayarmaa専門官やBolorkhorloo看護専門官からは、助産師の専門研修が今年から開始されること、給与に関しても対策を検討していることなどが共有されました。オンラインイベントへの入室は、115件であり、複数人から30人が集合していた病院もあり、かなりの助産師が参加したことが分かり、助産師の関心の高さがうかがえました。(モンゴルの助産師数1079人、2020年)。
現在、助産師は新型コロナウイルス感染症への対応を含めた多くの課題を抱えていますが、助産師自らが「助産師の未来と母子保健へのさらなる向上」を見据え、関係者とともに心をひとつに進んでいくことが確認されました。
今後もプロジェクトでは、現場の助産師を含む助産師の生の声を大切にし、助産師の活動を確実に進めてまいりたいと思います。

医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
専門家 池本めぐみ
アシスタント チンバト・オユンエルデネ

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