国際助産師の日に「助産師の100年の歴史-助産師は何を望んでいるか-」を開催しました

2022年5月5日

2022年5月5日、国際助産師の日を記念し、モンゴル保健省、モンゴル助産師会、国際助産師連盟、UNFPA、JICAプロジェクトが共催で「助産師の100年の歴史~助産師は何を望んでいるか~」というテーマのもとイベントを開催しました。

開会式では、Enkhbold保健大臣、Chinburen国会議員、Saranchimeg国会議員、Bjorn UNFPAアジア太平洋地域事務所長、Franka国際助産師連盟会長、Davaasurenモンゴル助産師会長が挨拶されました。Enkhbold保健大臣からは、助産師によるモンゴルの母子保健や近年の新型コロナウイルス感染症への対応等に感謝が述べられました。また、助産師の100年の歴史がある中、モンゴルの助産師は「助産師の独立性」という大きな問題に直面しており、モンゴルの助産師の役割を国際的に認識されている助産師のように役割を広げる計画であると話されました。Davaasurenモンゴル助産師会長は、助産師が母子やその家族に大切なケアを提供する重要な専門職であり、継続的に研修等を受けることで能力の向上に努め、国際的なレベルの独立したケアができるような支援をモンゴル政府、保健省、国際機関に呼びかけました。

午後は、JICAプロジェクトがモンゴル医科大学、モンゴル助産師会らと「助産師のコンピテンシーの改訂に向けたワークショップ」を実施しました。モンゴルの助産師のコンピテンシーは、助産師の卒後研修のカリキュラムを開発するための基盤となる重要なものです。このコンピテンシーをモンゴルの助産師やその他関係者等のさまざまな意見を反映し、改定のための活動をはじめています。今回は、国立第1~2母子保健センター、第1~3産科病院、私立病院、地方の県病院等の約50名の助産師らが会場で、27名の助産師がオンラインで参加し、ワークショップを行いました。国レベルの指導者として登録されているUlaambayar氏、Munkhkuu氏、Nasantogtokh氏の講義やファシリテート、池本専門家による「国際助産師連盟や日本の助産師のコンピテンシーの紹介」、Oyunbileg氏、Tsetsegsuren氏による「モンゴルの助産師のコンピテンシーとその改定案」等が説明され、その後にグループワーク等も通じ、モンゴルの理想の助産師像、助産師のコンピテンシーの案を検討しました。

会場やアンケートからは、コンピテンシーの改訂案に賛成であること、改定案に「子どもや思春期に対する保健教育」「家族計画」等を追加する提案がありました。Oyunbileg氏からは、「子どもや思春期に対する保健教育」「家族計画」等が改定案のひとつのコンピテンシーに含まれていることが説明されました。現場の助産師らが提案した「子どもや思春期に対する保健教育」は、女性、子ども、家族の人生を豊かにする大切な教育です。このようにモンゴルの皆様と丁寧に検討し、モンゴルの助産師のコンピテンシーの改訂を進めて参ります。

医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
専門家 池本めぐみ
アシスタント チンバト・オユンエルデネ

【画像】開会式後の全体集合写真

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Munkhkuu氏によるグループワークのための説明

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Nasantogtokh氏のファシリテートの様子

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理想の助産師像についてグループワークする助産師

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小グループの発表の司会をするUlaambayar氏