日本からの短期専門家による指導医養成研修のコア・ファシリテーターに対する研修会の実施-コンピテンシー基盤型研修推進に向けた準備-

2023年2月1日

研修会期間:2023年1月25、26日の2日間
場所:保健開発センター(CHD)

2023年1月25日・26日の2日間、ウランバートルの保健開発センター(CHD)において、従来のタキソノミー(注1)基盤型卒後研修からコンピテンシー(注2)基盤型卒後研修への移行に向けた研修会を開催致しました。対象者は、すでに医師、看護師、助産師に対する指導者養成研修(TOT)で頻回にファシリテーターをやっている、もしくはTOTに積極的に関わろうとしているファシリテーターとしました。講師には、医学教育・卒後臨床教育ご専門の高村昭輝先生(富山大学教授)、松山泰先生(自治医科大学教授)を日本からお迎えしました。

本プロジェクトで進めている総合診療研修の全国展開に向け、保健省とCHDはその研修指定病院を増やすべく、毎年数回のTOTを実施し、各病院の研修指導医を増やしているところです。今回、世界的な潮流に合わせて研修内容の改訂が必要と考えられたことから、日本から高村先生、松山先生をお呼びして、最新の卒後臨床研修に関する考え方や指導方法について指導していただきました。

結果、研修会に参加した医師10名、看護師4名、助産師4名、及び担当のCHD職員がコンピテンシー基盤型研修の概念を理解し、それを基にTOTの研修内容、特に、目標、方略、評価について研修スライドを改訂し、その他の単元についての改訂に関する考え方も学ぶことができました。今後、TOTの新規の研修内容を確定し、3月までに他のファシリテーターへの伝達研修を行う予定となりました。

(注1)タキソノミー:「教育目標分類」の知識、態度、技能につき教育方略や評価を考える。(大西弘高:新医学教育学入門)
(注2)コンピテンシー:「自ら獲得した知識やスキルを実際に活かして成果や効果をもたらす能力」(日本医療・病院管理学会)

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研修風景

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研修中の高村先生

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研修中の松山先生

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講義後集合写真

医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
明石 秀親