ファシリテーター講習会の開催-総合診療研修の指導者養成研修(TOT)内容の改訂とその普及に向けて-

2023年2月17日

研修会期間:2023年2月16、17日の2日間
場所:保健開発センター(CHD)

2023年2月16、17日にウランバートルの保健開発センター(CHD)において、ファシリテーター講習会を開催しました。これは、現在、モンゴルで実施中の指導者養成研修(TOT)の研修内容を世界的潮流に合わせて改訂するべく、1月25、26日の日本人短期専門家によるTOTの内容改訂のためのセミナーに参加したコア・ファシリテーター達から、他のファシリテーターへの伝達講習にあたります。

本プロジェクトで支援している総合診療研修の全国展開に向け、保健省とCHDは総合診療研修の研修認定病院を増やすべく毎年TOTを実施し、研修指導医を増やしてきました。そのTOTの講義内容の更新がこれまで行われてこず、またファシリテーター向けの追加研修の開催希望も幾つか寄せられていたため、日本から2名の短期専門家(高村昭輝先生、松山泰先生)をお招きして、1月25、26日のセミナーにおいて従来のタキソノミー(注1)基盤型研修からコンピテンシー(注2)基盤型研修への内容変更案が示されました(【記事掲載されたらリンクを挿入する】)。今回実施したファシリテーター講習会では、1月のセミナー参加者がコアのファシリテーターとなって、その新たな研修内容や考え方、そして指導方法などを他のファシリテーターにも伝え、この3月以降に実施するTOTに反映させることを目指しました。

結果、本ファシリテーター講習会には、1月のセミナーに参加したコア・ファシリテーターの他、ウランバートルやオルホンRDTCなどから合計23名のファシリテーターが参加した他、NCGMから池田国際医療協力局長なども出席し、初日には日本の高村先生ともオンラインで繋いでコンピテンシー基盤型研修への理解を深めるととともに、実際のTOT研修用パワーポイントを改訂し、研修内容や実施者などの確認を行いました。

(注1)タキソノミー:「教育目標分類」の知識、態度、技能につき教育方略や評価を考える。(大西弘高:新医学教育学入門)
(注2)コンピテンシー:「自ら獲得した知識やスキルを実際に活かして成果や効果をもたらす能力」(日本医療・病院管理学会)

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初日の研修風景

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Dr.高村オンライン参加

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NCGM池田局長挨拶

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2日目の研修内容検討

医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
明石 秀親