ボルガン県病院に対し、総合診療研修開始に向けた支援が行われました

2023年6月16日

2023年6月16日、ボルガン県病院とオンラインで結び、総合診療研修開始に向けた協議を行いました

現プロジェクトは、総合診療研修の質を維持しつつ、研修の全国展開を支援しています。ボルガン県はこの活動におけるモデルサイトであり、これまでも保健開発センターと共に支援活動を行っています。今回は、5月に現地を訪問した際のフォローアップを兼ね、その後の準備状況を確認し、必要な技術支援を行うためにオンラインミーティングを行いました。

総合診療研修開始に向けた支援が行われました
https://www.jica.go.jp/project/mongolia/025/news/20230516.html

ミーティングに先立ち、Byambasuren院長、Tumenjargal人事部長達に、総合診療研修開始に向けて今後解決する必要がある課題をリストにしていただきました。そのリストを確認しながらミーティングを行いました。

指導医となりうる人材が不足していること、また研修医のための住居が準備できていないこと、また研修全体を管理するための研修管理委員会が設置できていないことなどが、課題として挙げられました。これらの課題を解決するために、すでに県に依頼をして住居を整えており、8月には住居の確保が見込めること、指導医不足については、現実的な解決策を既に保健省に相談していること、また研修に関する理解を深めるために、次週にはオルホン県地域診断治療センター(RDTC)を訪問する予定であることも共有されました。

そこでプロジェクトからは、研修管理委員会に関する情報を提供し、組織体制や設置の目的、設置に至るまでに必要なプロセスを説明しました。また以前オルホン県RDTCで総合診療研修を開始する前、同様に研修管理委員会の設置を支援した際の情報を整理して提供しました。また今年度の研修開始に向け、滞りなく準備を進めることができるように具体的なタイムラインも提示しました。

人材や設備が不足しているボルガン県病院で総合診療研修を開始することは、プロジェクトにとって、また何よりもモンゴル保健省にとって、とても重要な意味を持ちます。幸い病院のなかに研修開始に向けた機運が高まりつつあります。できる限り国内の資源を有効に活用し、活動を進めていきたいと考えています。

モンゴル国 医師及び看護師の卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

【画像】ボルガン県病院Byambasuren院長、Tumenjargal人事部長達とオンラインで協議