ミャンマーでは農業が国の基幹産業であり、コメは全耕地の約50%を占める最も重要な作物です。とりわけ、エーヤワディ・デルタは一部の地域を除いてモンスーンの雨を利用した年1回の稲作を伝統的に行っており、コメ生産量の約30%を生産する国内随一の穀倉地帯となっています。
しかしながら、農家が生産するコメは面積あたりの収穫量が低い上に品質も低く、低価格で取引されることから、農家は経済的な貧困状態から脱却できていないことが問題として指摘されています。コメの収穫量と品質を向上させるためには、灌漑施設などの農業基盤整備や品種改良、肥料や農薬の適切な投入管理が求められますが、なかでも優良種子の…