第2回プロジェクト合同調整委員会を開催

2017年7月7日

2016年7月29日、保健スポーツ省公衆衛生局で、プロジェクトの活動内容を日本・ミャンマーで協議する第2回プロジェクト合同調整委員会を開催しました。プロジェクトマネージャーである、公衆衛生局局次長エイ・エイ・セイン氏が議長となり、本省公衆衛生局、同医療サービス局、カヤー州公衆衛生局、同医療サービス局、JICAミャンマー事務所、プロジェクトから関係者24名が出席しました。今回の会議では、前回以後の1年間の活動を報告するとともに、これからの一年の活動案およびProject Design Matrix(PDM)の改定案を協議全会一致で承認しました。ミャンマーでは、2015年11月の総選挙の後、2016年4月に新政権が立ち上がり、保健スポーツ省は、新大臣の強いイニシアティブのもと、UHC達成に向け精力的に活動を進めています。プロジェクトは、今回改訂した活動計画のもと、保健スポーツ省の取り組みに貢献できるよう、プロジェクト活動を進めていきます。

会議で発表した過去一年間の主な活動は以下の通りです。

ネピドーチームは、2015年7月にミャンマー保健フォーラムにおいて「未来に向けた計画」のテーマのもと保健計画に関する分科会の企画、運営を担当しました。同年9月には8名の職員を日本に招き、日本の保健システムを学ぶ本邦研修を実施しました。さらには、省内で定期的にショートセミナーを開催し、局内の若手・中堅職員が、情報を共有し、学びあい、改善策を自由に議論できる場をつくってきました。2016年6月からは、州レベルの保健計画のあり方を探るため、州保健計画レビューを実施し、カヤー州での調査を終え、以降エヤワディ州とマグウェ州を訪問する予定です。また、2016年内の完成をめどに保健スポーツ省が進めている次期国家保健計画について、プロジェクトでは、プロジェクト開始当初から行ってきた現行保健計画の分析を基に、計画策定に向けた提言を提出するとともに同計画のモニタリング評価の枠組みを構築するためのアセスメントの実施について協議中です。
カヤーチームは、州公衆衛生局、州医療サービス局(ロイコー州総合病院)の両局をカウンターパートとして、四半期調整会議の実施、州内の病院でのサービス実施状況のレビュー、新生児蘇生・マネージメント研修、保健スタッフ対象の研修システム強化、Enter-Educationの導入、新規雇用助産師の着任前研修、保健省が全国展開する基礎的緊急産科・新生児ケア(Basic Emergency Obstetric and Newborn Care, BEmONC)研修の州内での実施支援等、幅広く活動を展開してきました。今後は、これらの活動に加え、Enter-Educationをタウンシップ病院レベルに広げていく他、ロイコー総合病院内で、院内感染対策にむけての協議も進めています。

本会議で承認されたPDM改定案の概要は以下の通りです。

プロジェクト目標:国家UHC戦略達成へ向けて、中央レベルおよび対象州の保健計画を管理する能力が強化される。
成果1:国家保健計画を管理する中央レベルの組織的能力が強化される。
成果2:カヤー州において、プロジェクトの活動によって策定されたマニュアルに沿って、州保健計画がマネージメント(立案、実施、モニタリング・評価)されるようになる。
成果3:カヤー州において、保健サービス提供の改善活動が州保健計画に統合される。

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プロジェクトマネージャーによる開会の言葉

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カヤー州公衆衛生局長の発表