診療情報管理者(MRT)再教育研修を開始

2017年9月21日

2017年5月22日に、診療情報管理担当者(Medical Records Technicians:MRT)を対象に、第1回再教育研修が始まりました。2週間にわたるMRT再教育研修は、小テストやプレゼンテーションを含む日中の講義、実習のほか、夜間学習も組み込まれ、朝8時半から夜9時までの過密なスケジュールとなっています。そのなか、全国から集められた25名の研修参加者は、とても意欲的に研修に参加しています。そして講師は、魅力的な講義を実施しようと、アイスブレークやゲームを取り入れるなど、日々工夫を凝らしています。研修では、1週目に医療専門用語と診断名につけるICDコードを徹底的に学び、2週目はコンピューターの使い方、CAMRSの操作方法、病院データ報告様式について学ぶとともに、ディスカッションを通し自身の働く病院で病院情報室をどのように立ち上げるかを検討します。

研修実施中は、受講者に毎日、各講義の理解度を確認する評価シートを記入してもらいます。講師陣は、本評価シートをもとに日々振り返り会議を実施し、翌日の講義に生かしていくほか、中長期的な課題についても話し合っています。当面は、研修修了後の受講者MRTのフォローアップの方法が大きな課題です。MRTが複数人働く大きな病院であれば、互いに相談しあい学びあうことができますが、小規模な病院で一人で働くMRTは、相談することが出来ません。この研修では、メンター制度〈ガーディアン〉を採り入れており、5〜6人の受講者を一人の講師が担当し、研修中そして研修後も細やかにサポートしています。また、講師陣と受講者が研修後も情報交換できるように、SNSも上手に利用しています。

MRT再教育研修を実施していると、研修参加者と講師の両者が、多くのことを学び成長していく姿を確認することができます。各研修参加者の達成度は、研修の事前と事後のテストの差で評価していますが、どの研修参加者も顕著な伸びを見せてくれます。一方、講師たちも、講師養成研修の時には自信なく不安げな表情であったことが想像もできないほど、堂々と講義を行い、講師として、そして一番身近な相談者として、研修受講者をリードそしてサポートしています。

この再教育研修を通し、MRTが情報を正確にかつ迅速に本省に報告ができるようになることは、エビデンスに基づいた保健事業の計画・政策立案、実施のための基盤となります。プロジェクトは、医療サービス局職員及び講師達と一緒に、全8回のMRT再教育研修を実施していきます。

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研修初日、医療サービス局局長と局次長が研修参加者を激励

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第1回MRT再教育研修修了