保健スポーツ省職員・MRT対象「データの視覚化」特別講義

2018年7月26日

プロジェクトでは、ミャンマーの病院情報システム強化の一環として、全国の公立病院に配属されている約600名のMedical Records Technician(MRT)の育成をサポートし、彼らに対する技術研修を首都ネピドーで実施しています。ミャンマーの公立病院の診療情報や運営に関連する情報は、MRTを始めとする専門職員が電子化し取りまとめて各病院より保健スポーツ省に定期報告しています。

2018年7月、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科の東城文柄先生をお招きし、本省の医療サービス局職員とシニアなMRTを対象とした特別講義を実施しました。特別講義は“Data Visualization(データの視覚化)”と題して2日間に分けて行われ計70名が参加しました。ミャンマーではまだ学ぶ機会の少ない地理情報システム(GIS)を学べる機会ということで、大勢の参加希望がありました。

それぞれ1日という時間的に限られた特別講義ではありましたが、参加者が統計ソフトやGISを使って病院情報を分析し利活用する技術を向上できるよう入念な準備がなされました。演習に重点をおき、参加者は1人1台コンピューターを使い、5か所の公立病院から集められた28万件の入院データを用いて、頻度の高い疾病順にグラフを作成したり、特定疾患の患者発生状況の分布を地理情報として図に示したりしました。演習後には作成した図表や地理情報をどのように利活用するかについてグループワークを行いました。

参加者からは、「特別講義で習ったデータの分析や利活用の方法を職場で活用したい」、「すべてのMRTがこのような特別講義を受けるチャンスを得られたらいいと思う」などのコメントが聞かれました。

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講義を行う東城氏

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講義を真剣に受ける参加者

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演習する参加者を指導する東城氏

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GISの演習

【画像】参加者の集合写真